リオのカーニバル11日から=12チームが雄大なテーマに挑戦

昨年のインペラトリスのパレード(Fernando Frazão/Agência Brasil)
昨年のインペラトリスのパレード(Fernando Frazão/Agência Brasil)

 11日夜から13日朝にかけて、リオ市サプカイのサンボードロモで、毎年恒例のスペシャル・グループによるカーニバルのパレード(デスフィーレ)が開催され、12チームがパフォーマンスを競い合う。今年のハイライトを5日付ブラジル・ド・ファット(1)が紹介している。
 11日は22時開始で、ポルト・ダ・ペドラ、ベイジャフロール、サルゲイロ、グランデ・リオ、ウニードス・ダ・チジュッカ、インペラトリスの順で登場。
 今年12年ぶりに1部に返り咲いたポルト・ダ・ペドラのテーマ(エンレド)は「永遠の暦―大衆の知恵の予言」。18世紀にブラジルに伝わり刻まれた知識、ブラジル北東部の大衆の叡智を称賛する。
 サルゲイロはヤノマミ族の悲劇と闘いからブラジル先住民の世界を表現。祖先の霊から始まり、森林伐採やガリンペイロの到来、さらに22年に英国人ジャーナリストと先住民活動家が殺害されたことなど、政治的な問題に対する批判的な内容を盛り込む。12日0時に登場予定。
 そして前回優勝のインペラトリスが「ジプシーのエスメラルダの遺言による、月に向けられた幸運」をエンレドに初日のトリを飾る。エスメラルダは、手のひらの線から夢の内容まで、人の運命を読み解く方法を記した手引きを遺言として残したという物語だ。12日3時に登場する。
 12日も22時開始で、モシダーデ、ポルテーラ、ヴィラ・イザベル、マンゲイラ、パライゾ・ド・ツイウチ、そしてヴィラ・ドウロだ。
 2日目のトップを飾るモシダーデはカジュ(カシューの果実とカシューナッツ)にまつわる伝説を語る。先住民から始まり、ヨーロッパ人に発見されるまでの歴史を辿り、トロピカリア(60年代後半にブラジルで起こった音楽を中心とした芸術運動)、ブラジルらしさ、官能性の象徴でもあるこの果実を讃える。
 13日1時に登場予定のマンゲイラは、ブラジルの偉大なサンバ歌手であるアルシオーネに敬意を表し、幼少期から音楽に触れてきたマラニョン州のルーツ、価値観、伝統を観客に紹介。彼女の歌声がマンゲイラの歴史に永遠に刻まれる。
 パレードを締めくくるヴィラ・ドウロは、西アフリカのダホメ王国での蛇による神への崇拝について紹介。カルナバレスコ(総合演出家)は、神秘的な契約について語り、超自然的なものに守られた女性兵士ミノたちの神秘的な契約について語る。12日3時に登場予定。
 今年の大きな変更点は、灰の水曜日(14日)に行われるスペシャル・グループの開票セレモニーが、サンボードロモからシダーデ・ド・サンバへ移されることだ。
 上位6チームは次の土曜日(17日)にチャンピオン・パレードで再度登場し、再び観客を盛り上げる。

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