リオのカーニバルで本番演習=地元ファンは当日よりリハーサル

会場リハーサルの様子(Foto: Alexandre Macieira/Riotur)
会場リハーサルの様子(Foto: Alexandre Macieira/Riotur)

 リオのカーニバルの最上カテゴリー、スペシャル・グループによる、本番前のサンバ会場サプカイでのリハーサルが7日に始まった。オープニングにはエスコーラ・デ・サンバ(サンバチーム)「ポルト・ダ・ペドラ」が登場して魅惑のパレードを展開し、観客らを魅了した。20日付アジェンシア・ブラジル(1)が報じている。
 同エスコーラは2023年に一つ下のセリエ・オウロで優勝し、スペシャル・グループに返り咲いたばかり。
 カルナバレスコ(総合演出家)のマウロ・キンタエス氏によれば、リハーサルは旗持ちや打楽器隊が進行するタイミング調整において重要であり、本番前の最終調整を行う場となるという。それを無料公開することによって、会場周辺のコミュニティに噂が広まり当日に向けて期待感を盛り上げることになると話す。
 多くの出場者やエスコーラの関係者は会場リハーサルの重要性を認識している。経験豊富な旗持ちのセルミーニャ・ソリーゾ氏も、本番同様の観客参加が重要であり、「サンバが本当に好きな人たちは本番よりリハーサルの方を心待ちにしている」という。
 打楽器隊が登場すると、スタンドはいつも興奮に包まれ、一般市民と演奏者たちとの楽しい交流が始まる。ヴィラドウロの指揮者メストレ・シサは、「人々の喜びに貢献できるという感覚。それは本当に素晴らしいことだ。本当のサンバがそこにある。僕らと一体になって感動してくれる」と強調した。
 歴史家でジャーナリストのファビオ・ファバト氏によれば、「チームファンの多くは一年中、練習などを通してエスコーラと活動を共にしているが、公式パレードの入場券を買うお金がない。根っからのファンが公式パレードには少ないため、リハーサルと本番には雰囲気に違いがある」と説明。「リハーサルの観客は歌詞を理解しながらサンバを歌う。彼らはサンバを愛しているからそこにいるのであって、情熱に差がある」と話す。
 一方で、リハーサルの様子がSNSやネットで事前に流れるため、本番に向けて緊張感が高まるという。エスコーラ・デ・サンバ独立リーグ(Liesa)会長のジョルジ・ペルリンジェイロ氏は、本番直前の緊張感の高まりにより、他のチームよりも目立つパレードにするべく、参加者の衣装のレベル向上、LEDパネルを備えた大型トラックなどの導入に拍車がかかったことを指摘した。
 20日はプレ・カーニバルが開始され、ブロッコによるストリートカーニバルが既に始まっている。(2)サンバ、ファンキ、パゴッジなどのリズムに乗せて過去のヒット曲を演奏し、観客を2000年代へと誘う魅力的なイベントや、バイア出身の人気歌手ダニエラ・メルクリが市内中心部をパレードする大規模イベントを行い、一般大衆の期待と興奮を高めている。

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