商議所忘年会=企業代表者ら240人参集=林大使、日伯交流振り返る

忘年会の会場の様子(写真:Rubens Ito/CCIJB)

 ブラジル日本商工会議所(小寺勇輝会頭)は15日、サンパウロ市のチヴォリモハレジュホテルで忘年会を開催した。忘年会はコロナ禍で3年間中断し、昨年に再開された。会員企業代表者をはじめ、林禎二駐ブラジル日本国特命全権大使、在サンパウロ清水享聖総領事らが参加。昨年の170人を上回る総勢240人で、一年の労をねぎらった。

挨拶する小寺勇輝会頭(写真:Rubens Ito/CCIJB)

 冒頭挨拶に立った小寺会頭は今年を振り返り、村田俊典事務局長らとともに新体制でスタートしたこと、会員数がコロナ禍前の300社以上に戻ったこと、大使館や領事館、日系団体や各企業の支援を受けて各種イベントを開催できたことついて述べ、関係者へ感謝の意を表した。今年はコロナ禍も落ち着き、日伯交流が活発化したと述べ、「この流れに沿って日伯関係が強化されるよう商議所も貢献したい」と述べた。

挨拶する林禎二大使(写真:Rubens Ito/CCIJB)

 続いて挨拶に立った林大使はこの一年の主な日伯交流を振り返った。
 昨年末には小渕優子特派大使がブラジル訪問してサンパウロ、クリチバの日系団体と懇談し、年始にはルーラ大統領就任式に出席した。8、9日には林芳正外務大臣がブラジリアを訪れてルーラ新大統領の海外からの初の賓客としてヴィエイラ外務大臣と会談し、両国関係に前向きな意見交換を行った。
 4月にはリオ・デ・ジャネイロで「日伯戦略的経済パートナーシップ賢人会議」、7月にはミナスジェライス州で「経団連とCNIによる日伯経済合同委員会」が開催され、日本から要人がブラジルを訪れた。
 5月にはルーラ大統領が広島でのG7拡大サミットに参加し、岸田首相との二国間首脳対談や日本の経済界の代表との会談が実現。G7サミットには初めてブラジルから財務大臣も参加して、自由貿易協定やビザ問題、日本企業の投資の活性化に資するブラジルの税制改革の進展などが話し合われた。
 9月には訪日するブラジル人への「短期滞在」での査証免除措置が開始され、ブラジル政府も日本人に対する現行の査証免除措置を継続したことで、二国間の人的交流や観光分野の活性化に期待が寄せられた。
 今月にはブラジルが初めてG20の議長国を引き継ぎ、来年1月と11月には日本から首相が来伯する予定もあり、より日伯間の人の往来が活発になることが予想される。
 林大使は、「スローガンである官民の『敷居ゼロ』を目指して商議所とも交流していきたい」と挨拶を締めくくった。

Wadanの和太鼓演奏(写真:Rubens Ito/CCIJB)

 懇親夕食会では、2018年にも招待して好評を博したグループ「Wadan」による和太鼓ショーが行われ、恒例のプレミア大抽選会では31社が景品を寄付し、盛り上がりを見せた。

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