「ブラジルの特別さを実感」=今野泰樹司令官歓迎会

桑名総領事、ブラジル陸軍南東部司令部ロドルフォ・ゲラ大佐、ブラジル海軍第8海軍軍轄区司令官マルコ・イスマエル中将、今野司令官と石川会長(左から)

 在サンパウロ総領事館主催の「今野泰樹司令官歓迎会」が16日正午、サンパウロ市の総領事公邸で行われ、日系団体、ブラジル陸海軍関係者ら約30人が出席した。
 今野司令官は練習艦「かしま」(大谷三穂艦長)、「はたかぜ」(池崎裕之艦長)からなる練習艦隊(総乗員560人)を率い、新入自衛隊員訓練のための「令和5年度海上自衛隊遠洋練習航海」を5月25日から10月20日の日程で行っている。
 歓迎会では、日本ブラジル両国歌斉唱後、挨拶に立った桑名良輔総領事が、日本移民115年の節目に今野司令官を迎えることが出来たことの喜びと、練習艦隊が担う日本とブラジルの外交における役割の重要性を語った。また、「ブラジルは世界最多の日系人が暮らす国であり、サンパウロ市は日系人の首都」と紹介し、「練習艦隊には日本とブラジルの両国関係の軸である日系社会との関係強化にも期待しており、次回はぜひサンパウロ州サントス市にも寄港してほしい」と話した。
 今野司令官は歓迎会開催に対し謝辞を述べ、「日本とブラジルは同じ価値観をもつパートナー。両国の友好関係進展に少しでも貢献出来れば光栄です」と話し、「日本を出発して3カ月が経ちます。日系人の方が多く暮らすブラジルでは日本を感じることができ、なぜブラジルが日本にとって特別な存在だと語られているのかを実感しました」と語った。
 ブラジル日本文化福祉協会石川レナト会長の乾杯の音頭で歓談の時間となり、参加者らは白石テルマシェフによる豪華和食を楽しみながら親交を深めた。
 同練習航海では新入自衛隊員の長期海上任務への適応と寄港国での友好親善活動を通じた国際感覚養成が目的となっている。今回の練習航海の総航程は約5万2400kmに及び、米国、カナダ、メキシコ、ペルー、チリ、アルゼンチン、ブラジル、コロンビアを巡る。ブラジルへの寄港は8年ぶりとなり、練習艦隊はリオ・デ・ジャネイロ、レシフェに着港した。

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