50レアル欲しさに溺死=男性が賭けで海に飛び込む

亡くなったセルジオ・ルイス・ペレイラさん(21日付UOLサイトの記事の一部)
亡くなったセルジオ・ルイス・ペレイラさん(21日付UOLサイトの記事の一部)

 サンパウロ州沿岸部のサントス港付近で18日、セルジオ・ルイス・ペレイラさん(43)が50レアル(約1500円)ほしさに溺れて亡くなった。市警によれば、彼は賭けに乗って航行中のフェリーから急に海に飛び込んだという。21日付のUOLサイトなど(1)(2)が報じている。
 この事件は、グアルジャとサントスを結ぶフェリー船内の会話から始まった。目撃者によると、乗客の女性とキャンディ売りが互いに挑発し合い、海に飛び込んだ勇気ある人に50レアルを払うという賭けについて話していた。キャンディ売りはその提案を断ったが、その二人の後ろで聞き耳を立てていたセルジオさんが話に乗った。
 実際にセルジオさんは海に飛び込み、数分間もがいた後に姿を消したとのこと。現場付近を通りかかった船頭の男性が彼を救助し、SAMU(移動式緊急医療サービス)によって近急搬送されたが、帰らぬ人となってしまった。
 だが、セルジオさんの家族はこの件を不審に思っている。彼は片目こそ義眼だが、泳ぎには長けており簡単には溺れるはずがないと証言。妹のアンナさんは、目撃者と思われる人々が家族に接触し、様々な証言をしていると語った。
 ある人は、賭けはキャンディ売りではなくセルジオさんに直接行われたと証言しており、またある人はセルジオさんの友人が賭けを提案し、2人一緒に海に飛び込んだと言う人もいて、謎が深まるばかりだ。
 「私たちはただ真実が知りたい。何が起こったのか解明したいだけ。たとえ本当に賭けが行われ、兄がそれを受け入れていたとしても、船の運行会社はなぜ救命ボートを投げてくれなかったのか。どうして兄を見殺しにしたのか」と悲痛の思いでUOLの取材に答えた。
 事件はサントス港の第5警察管区で不審死として登録された。また、死因を解明するために司法解剖が行われると報じている。

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