生きたまま焼き殺された女教師=「首吊りしないで」と懇願するも

殺害された教師のヴィトリア・ロマーナさん(17日付テラ・サイトの記事の一部)
殺害された教師のヴィトリア・ロマーナさん(17日付テラ・サイトの記事の一部)

 12日、リオ市の西地区で女教師ヴィトリア・ロマーナ・グラッサさん(26)が拉致された末に殺害され、黒焦げになって遺体で発見された。18日付G1サイトなど(1)(2)がこの事件の残虐な手口を報じている。
 警察によると、この事件は愛情と金への執着心が複雑に絡み合ったものだ。被害者は同校の生徒である14歳の少女と付き合っていたが別れた。それに反感を持った少女の母親パウラ・ヴァスコンセロス容疑者(33)と叔父エジソン・ジュニオール容疑者(26)が殺害したと見られている。遺体解剖の結果、被害者はガソリンをかけて焼かれる際にはまだ命があり、すすを吸い込んだことが原因で死亡した。
 加担したエジソン容疑者の証言によると、ヴィトリアさんに姪とのよりを戻すよう説得するために10日、首謀者であるパウラ容疑者と一緒に勤務先の学校を訪問した。しつこく迫った末、その夜にパウラ容疑者の自宅に立ち寄り話し合いを持つ約束を取り付けた。
 そして21時ごろ、被害者が容疑者宅を訪れた際に事件が起こった。容疑者らはヴィトリアさんが家に入るや否や拘束し、テープで椅子に縛り付け脅迫を始めた。
 Pix(電子送金サービス)経由で送金させ、被害者の家にも押し入って金目のものを盗んだがそれでも満足しなかった。被害者の母親に電話をかけて身代金を要求したが失敗に終わった。だが実際はパウラ容疑者の目的は金ではなく、最初から殺害だったとエジソン容疑者は供述した。
 パウラ容疑者は被害者の首にロープを巻き付け約30分間も吊した。死亡を確認するために彼女の目にアルコールをかけ、反応がなかったのでスーツケースに押し込み、被害者の車のトランクに入れて、人里離れた郊外まで車を走らせた。そこでスーツケースを開け、ガソリンを2リットル注いで火をつけたという。
 パウラ容疑者は殺害動機について、ヴィトリアさんが自分の娘との恋人関係を解消後、家族への経済的援助も止めたからだと供述している。同容疑者は、被害者は「首吊りしないでくれ」と涙ながらに懇願し続けていたと供述していると報じられている。

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