パルメイラス応援団の女性死亡=敵チームからガラス瓶投げられ

ガブリエラさんを追悼するパルメイラス応援団マンシャ・ヴェルデのフェイスブック投稿
ガブリエラさんを追悼するパルメイラス応援団マンシャ・ヴェルデのフェイスブック投稿

 8日、サンパウロ市アリアンツ・パルケで行われたサッカーのパルメイラス対フラメンゴ戦の開始直前に応援団の乱闘が起こり、負傷したパルメイラスファンのガブリエラ・アネッリさん(23歳)が10日に亡くなったと10日付G1サイトなど(1)(2)(3)が伝えた。ガブリエラさんは首にガラス瓶の破片を受け、重体で病院に搬送されていた。
 サンパウロ州保安局によると、フラメンゴファン2人がカライーバス街をAゲートのチケット売り場に向かって移動したところ、スタジアムに入れず、周囲の店で観戦しようとしていたパルメイラスファンがこの二人を追いかけ始めた。これが応援団同士の混乱に拡大したため、近くにいた軍警が制止しようとして壁を作ったが、その隙間から数人が瓶を投げつけ続けた。騒ぎを収めるために、放水車の他、マスタードガスやスタンガンを使用する必要があったと保安局は説明した。
 試合観戦のために入場ゲートの列に並んでいたガブリエラさんは乱闘に巻き込まれ、敵チームの応援団から投げつけられたガラス瓶の破片が首を直撃。サンタカーザ病院の緊急治療室に搬送された。ガブリエラさんの他にもう1人負傷し、瓶を投げた疑いのある男が現行犯逮捕され、犯行を認めている。
 パルメイラスはSNS上で「当チームのファンであるガブリエラ・アネッリさんが死亡したことを大変遺憾に思う。エンターテイメントの場で、23歳の若い女性が野蛮な行為の犠牲となったことを受け入れることはできない。ご家族と連帯し、我々の存在理由を傷つけ、ブラジルサッカーのイメージを損なったこの犯罪の迅速な捜査を求める」とファンの死を悼む声明を発表。
 他のチームも続々と追悼の意を表し、ボタフォゴは「最近のブラジルサッカー界における暴力事件に懸念を表明する。スポーツは娯楽であり、楽しみであり、情熱である。犯人が責任を問われるよう願っている」とコメントした。
 今年、国内で起こったサッカーファン同士の暴力事件で、彼女は8人目の死者となった。

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