ブラジリア=作文コンクール授賞式18日に=横山真理恵さんに栄えある大使賞

横山アドリアネ真理恵さんと林大使

 ブラジリア日本語普及会(矢田正江理事長)は18日午前10時半、首都ブラジリアの日本語モデル校講堂で「日本ブラジル移住115周年記念作文コンクール授賞式」を開催した。
 コンクールは日本語普及協会の会員校学習者を対象に「私と日本語」「私と日本文化」をテーマにした作文を募集。18作品が集まった。
 大使賞はアルカージ日本語学校の横山アドリアネ真理恵さん、JICA所長賞はゴイアス日本語モデル校の引地智恵美さん、ブラジル中西部日伯協会連合会(FEANBRA)理事長賞はブラジリア日本語モデル校のマヤル・アメナさんに決まった。
 式典では、先没者への1分間の黙祷の後、矢田理事長が挨拶に立ち「時代の流れから、非日系ブラジル人の日本語への関心が高まり、学習者も増えてまいりました。115周年を記念して開催した今回は、移民の日の18日と同じ18名が応募してくれる縁起の良いものになりました」と語った。
 来賓の林禎二駐ブラジル日本国大使は「作品からは日本語を勉強することの楽しさや難しさ、日本の伝統文化やポップカルチャーに対する多様な思いが書かれてありました。私も知らないアニメやJpopについて紹介してくれている作品もあり、大変興味深く拝見しました」と挨拶した。
 大使賞に選ばれた横山さんの作品は、戦後移住者である祖母の人生を振り返ったもの。《未知の国、知らない言語、違う文化、すべてが日本と違っていて苦労したそうです。それを知った私は、祖母は人生をかけた挑戦をしたのだと思いました。祖母がブラジルにやってくる前の写真や記録は何もなく、それ以前の生活を知ることは出来ません。そのため、移住してきたときが祖母の人生の始まりだと言っていました。(中略)いつか日本に行って、直にその文化を見て感じたいです。その夢が叶うと信じて勉強を続けていきたいと思います》と締めくくられている。

当日はブラジリア大学や連合会役員も出席した

 矢田理事長は「受賞者は当日発表されたので、会場で3人はびっくりしながらも、大喜びしていました。節目を記念する良い授賞式になりました」とうなずいた。

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