『楽書倶楽部68号』刊行=興味深いコラムが約40編も

68号の表紙

 日毎叢書企画出版は15日、『楽書倶楽部68号』を発刊した。随筆、旅行記など43のコラムを満載し、たっぷりな読み応えの一冊となっている。
 山田澄子さんの「コロナで変わった食生活」では、パンデミックで変化した食生活を描く。山田さんはサンパウロ州カタンヅーバ市在住で、コンニャクを手作りするなど、日本食は自分で作らないと食べられないといった日常が語られる。
 井畑広子さんの「おから」では、メルカードでただでおからを3袋もらったので、それでお煎餅を作ったら大ヒット。さらにコシンニャ、コロッケなど新しい料理が続々生まれる様子が面白おかしく描かれている。
 末定いく子さんの「毒親」には興味深い実話が書かれていた。親の言う通りにデカセギして一生懸命に送金し、ブラジルの実家が新築したというのでこっそり帰ってきたら「何で帰ったのか」と冷遇。挙句の果てに「この家は弟の名義だから、お前は物置小屋なら使ってよい」と言われ、路上生活者と一緒に橋の下で暮らしたという日系人の悲しい実話も。
 購読申し込みや作品投稿についての問い合わせは前園博子さん(電話11・3341・2113、Eメールnitimaisousho@gmail.com)、石田勉さん(電話11・3208・8040、Eメールishitsusp@gmail.com)まで。楽書倶楽部サイト(tsuishi.wixsite.com/shinrakugaki)では創刊号や特別号・記念号等も閲覧できる。
 なお第5回親睦会は8月27日午前9時からサンパウロ市リベルダーデ区の山形県人会館で開催される。会費は100レアル。毛利律子さんの講演を予定。「8年ぶりの開催なので、ゆっくり交友を深めてください」と呼びかけている。

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