G7サミット=ゼレンスキーがルーラとの会談すっぽかし=「さぞがっかりだっただろう」と皮肉まで

G7を訪れたゼレンスキー大統領(Simon Dawson / Nº 10 Downing Street)
G7を訪れたゼレンスキー大統領(Simon Dawson / Nº 10 Downing Street)

 広島で開催されていたG7首脳会議にウクライナのゼレンスキー大統領が電撃参加して国際的な話題となった21日、ルーラ大統領も会合をセッティングしたが、ゼレンスキー大統領は会合に姿を現さなかった。21日付G1サイト(1)などが報じている。
 ゼレンスキー大統領のG7参加は同会議最大のサプライズ的話題となり、最終日21日の会議では参加諸国から、ロシアとの紛争に関し、引き続きウクライナを支援していくことが約束された。
 この突然の来訪は、ルーラ大統領にとってはバツの悪い展開となった。それはルーラ氏がG7参加国とは対照的に、ウクライナ紛争に関し、「ロシアとウクライナの双方に責任がある」との発言を繰り返し、米国のバイデン大統領やドイツのショルツ首相から求められたウクライナへの協力を拒否していたためだ。ウクライナ側もルーラ氏が求める「和平案」を快く思っていなかった。
 こうしたことの対策からルーラ大統領は、かつての政権時代の外相だったセウソ・アモリン氏をウクライナに送り、10日にゼレンスキー大統領と会談を行わせていた。
 会談の提案は19日にウクライナ側から行われていた。ルーラ氏は当初、乗り気でなかったが、21日の15時15分に行われる予定だった会議に姿を現さなかったのはゼレンスキー大統領の方だったという。
 この件に関し、ルーラ氏は、「会談を開くことになっており、待っていたのだが、遅れているという連絡をもらった。その間、ベトナムの首相と会って1時間ほど話していたのだが、同大統領と別れた後も、ゼレンスキー氏は現れなかった。きっと他に約束があり、来ることができなかったのだろう」と大統領は語っている。
 ルーラ大統領はまた、「私もゼレンスキー氏の演説を聞いたが、彼も私のを聞いているはずだ」と語り、直接会えなかったことを取り立てて心配していないという姿勢を見せた。この日、ルーラ氏は「セッション8」という会合の中で演説を行い、「今の世の中を西や東、北や南で分けるのは時代遅れだ」として、これまで通りに平和を訴えていた。
 この一方で、ゼレンスキー氏は「会合ができなくてルーラ氏はさぞがっかりだっただろう」と笑いながら語っていたが、このことを記者から知らされたルーラ氏は、「がっかりはしていない。ただ話したいことはあったので、そこは残念だが」と語った。
 ゼレンスキー大統領と10日に対談を行ったアモリン氏も22日、「我々が行った努力は決して無駄にはなっていない」と、2カ国間会談が流れたことを問題視しない姿勢を見せた。
 なお、ルーラ氏はバイデン氏が20日に行った演説に関し、「ロシアに対して包囲網を敷くことが戦争解決のための手助けになるとは思わない」との批判的な発言を行っている。

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