G7サミット=ルーラ大統領が広島に到着=20日に岸田首相と二国間会談

広島に到着したルーラ大統領(Foto: Ricardo Stuckert/PR)

 17、19日付ブラジル外務省広報によれば、世界の主要8経済国中7カ国が参加するG7拡大サミットに参加するため、ルーラ大統領が19日未明(日本時間)に広島に到着した。3つのテーマ別セッションに加え、少なくとも七つの二国間会談という濃密な外交スケジュールをこなす予定。
 ルーラ大統領は19日午後5時からオーストラリアのアンソニー・アルバネーゼ首相と会談。20日午前8時45分から、日本の岸田文雄首相と会談する。同日午前10時からは三つ目の二国間会談としてインドネシアのジョコ・ウィドド大統領と会談する。
 午後3時からはG7とゲスト8カ国(ブラジルのほか、インド、インドネシア、オーストラリア、クック諸島、コモロ、韓国、ベトナム)首脳、国際機関が参加する「複数の危機に取り組むための協力」作業部会に出席。午後5時55分にマクロン仏大統領と会談。その後、「レジリエントで持続可能な地球のための共同作業」をテーマにサミット参加者との第2回作業部会を行う。最後の予定は午後8時にドイツのオラフ・ショルツ首相と会談。
 21日午前9時40分からは、すべての代表団と配偶者で広島平和記念公園を訪問。このイベントでは、広島原爆の犠牲者を悼み、敷地内で献花式が行われる。その後、午前10時30分から「平和で安定した豊かな世界を目指して」をテーマに、G7サミットの招待国による第3回(最終)実務者会議。午後5時、日本の実業家グループおよびJBIC融資銀行の代表と会談。三井物産、NEC、新日鉄、トヨタの各社代表が参加する。22日に帰伯する予定。
 日本との二国間会談でルーラ大統領は、二国間の貿易・投資フローの拡大、脱炭素化分野での協力、約20万4千人(世界第5位)と推定される在日ブラジル人コミュニティの問題などを取り上げる予定。また、平和と安全保障や気候変動対策など、国際的な課題も取り上げられる。
 2022年の日伯間貿易額は119億米ドルに達し、ブラジルは約13億米ドルの黒字をあげている。ブラジルは日本の重要な直接投資先であり、その投資額は約228億米ドルにのぼる。
 ブラジルには、200万人を超える日本人の子孫がおり、日本国外では最大の日系人コミュニティを持つ。2023年は、日本人がブラジルに移住を始めてから115年周年の年となる。ブラジルと日本は、歴史的な絆で結ばれている伝統的なパートナー国関係を築いている。

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