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ウニオン、観光相が内部騒動で離党=解任求める党にルーラ留任

2023年4月13日

ダニエラ観光相(Ministerio Do Turismo)
ダニエラ観光相(Ministerio Do Turismo)

 ルーラ政権で観光相を務めるダニエラ・カルネイロ氏が、内部分裂が原因で所属のウニオンを離党する可能性が強まり、観光相、観光省をどうするかの問題が生じている。12日付CNNブラジル(1)などが報じている。
 事の発端は、ダニエラ氏の夫でウニオンのリオ州支部長を務めていたワギネル・ドス・サントス・カルネイロ氏(通称ワギーニョ)が、ウニオン党首のルシアノ・ビヴァール氏により、支部長を解任されたことだ。これは、ビヴァール氏が同州の他の勢力が支部長を務めることを望んだためだ。
 これにより、ワギーニョ氏が10日に共和者(RP)への党移籍を発表。翌11日にダニエラ氏ら計6人のウニオン・リオ支部の議員が選挙高裁に離党承認手続きを行い、決裂が決定的となった。
 ルーラ大統領としては、ダニエラ氏とのこれまでの関係から、彼女を観光相に止めておきたいと考えている。ワギーニョ氏とダニエラ氏は昨年の大統領選の際、ルーラ氏のキャンペーンにも協力していた。
 だが、ビヴァール氏は「観光相を出したのはウニオンだ」と主張し、あくまでも自党の政治家を観光相に据えるよう主張している。
 ウニオンは元が保守政党で、ルーラ大統領の労働者党(PT)とは政治信条が一致しない。だが、ビヴァール氏が以前同党に所属していたボルソナロ前大統領と対立したことで、「反ボルソナロ」の観点でルーラ政権に協力。ダニエラ氏を含む3人の閣僚を得るに至っていた。
 ウニオンは下議59人、上議9人を擁す大型勢力でもあり、関係がこじれるとルーラ政権の議会運営に狂いが生じる懸念もある。
 ジェラルド・アルキミン副大統領(ブラジル社会党・PSB)は12日、「省庁を取り仕切るのは大臣の責任」との見解を表明。ダニエラ氏に観光相を継続させたいとの意向を示している。
 ダニエラ氏にとっては、観光相就任早々、リオ州のミリシアとの関係が取り沙汰されたのに続くスキャンダルとなっている。


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