感染症研究への協力強化=JICA、オズワルド財団らと

 国際協力機構(JICA)、ブラジル政府、オズワルド・クルズ財団は3月13日、技術協力プロジェクト「新型コロナウイルス感染症にかかるゲノム・モニタリング・ネットワーク強化プロジェクト」に関する討議議事録(Record of Discussions: R/D)に署名した。
 同プロジェクトでは、同財団研究所のあるアマゾナス州、バイーア州、セアラー州、ペルナンブッコ州、リオ・デ・ジャネイロ州で、パンデミックを引き起こす可能性のある感染症の遺伝子配列解析研究を約48カ月間に亘って行う。
 JICAは同財団に対し、1980年から84年に、麻疹、ポリオワクチンの生産及び品質管理協力を行い、コロナ禍には、新型コロナウイルスの検査及び治療、ワクチン開発に協力した。
 同財団は、1900年に設立。ブラジル保健省傘下で医療分野の研究・薬剤開発を担っている。20年3月から8カ所の研究所で、コロナウイルスのゲノム解析を行い、保健相や州保健当局へ情報提供を行っている。パンデミック後は、中南米・カリブ地域のゲノム解析拠点にもなっており、パンデミックを引き起こすウイルスの特定と対応方法の確立に期待が寄せられている。

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