宝飾品2箱目は前大統領の所有物?=ルーラも過去に同様の私物化案件

サンパウロ州SBC金属労働者組合倉庫に保管されていた大統領時代の贈答品を見るルーラ氏(Foto: Ricardo Stuckert)
サンパウロ州SBC金属労働者組合倉庫に保管されていた大統領時代の贈答品を見るルーラ氏(Foto: Ricardo Stuckert)

 7日付G1サイト(1)によれば、連邦警察は、それまで所在が不明だったサウジアラビアから贈られた2箱目の宝飾品が、ボウソナロ前大統領の個人コレクションとして記載されていることを発見した。捜査当局は、既に個人コレクションとしてアルボラーダ宮に納品されたことを示す文書を入手している。法律では、これらは国家財産であるべきとされている。
 2021年10月にサウジアラビア政府からボウソナロ政権の側近に贈られた宝飾品には、時計、ペン、カフス、指輪、ロザリオの一種が含まれており、すべてスイスの超高級ダイヤモンドブランド「ショパール」の製品だった。
 連邦警察はこの文書を捜査対象に含めるほか、この文書に私物として記載した関係者の聴取や前大統領が宝石を国外に持ち出したかどうかも調査する予定だ。前大統領のフレデリック・ワセフ弁護士は、「前大統領は法律に従って行動し、旅行中に受け取った私物を公式に申告しており、その行為に不正はない」と述べている。
 7日付テラサイト(2)によれば、今回の宝飾品不法持ち込みの件は、16年のラヴァ・ジャット作戦当時にルーラ氏が関係した判例、大統領のコレクションについて規定した連邦会計監査院(TCU)の判断にも違反している。
 同年、監査院は国家元首間の贈与は、既に政令4344/2002で定められているように国家資産に組み込まれると確認した。そのため、ルーラ大統領が03年から10年の政権時に受け取った資産で、聖州サンベルナルド・ド・カンポの金属労働者組合倉庫に保管されていたものを連邦警察は押収した。この判例からすれば、今回の宝飾品も同じ扱いになる。
 国家資産にならない例外は、極めて個人的な性質のもの(勲章や個人的な栄誉など)、または個人的な消費(例えば、食べ物、飲み物、衣類、香水など)に限られた。
 当時ルーラ弁護側は国家資産に没収されることに関して差し止め請求をサンパウロ連邦裁に出したが、公式訪問中に国家元首から受け取った贈り物は国家資産に組み込まれるべきであるとの判断が17年に下っていた。

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