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はみ出し4世がアーティストに=ジャニーズ事務所辞めて挑戦!カウアン・オカモト (1) 強い孤立感「日本人じゃない」

 「多くの人に感動を与え、日本、ブラジル両国で活躍するアーティストが目標だ」――愛知県在住のカウアン・オカモトさん(26歳、4世)は忙しい音楽活動の合間、オンライン越しにまっすぐに目を見つめてそう言った。
 「自分は日本人じゃないという前提で生きている」。デカセギで訪日した両親の元、愛知県豊橋市に生まれたが、そんな自己認識を刻み込んで育った。
 幼稚園に入園するまで日本語が話せなかったが、年長になる頃には周りの子供達と問題なく話せるようになった。
 それでも見た目の違いや、親がブラジル人であることから「自分は周りと違うし、日本人じゃない」と孤立感を覚え始めていた。小学校に入学すると、その感覚は増す一方だったという。
 「小学校の時は、同級生の日本人と話が合わなかった。価値観も合わない。笑いのツボも違う。今では胸を張って『俺はカウアンだ』って言えるけど、小さい時は言えなかった」と当

小学校時代のカウアン・オカモトさん(同氏提供)

時を振り返る。
 家での食事にはフォークを使い、箸は慣れてなかった。
 住んでいた団地の前にあるブラジル人経営スーパー「BomBrasil」で買ったボディーソープやシャンプーを使っていた。当然、日本の商品と匂いが違うため、同級生から「香水が強い。ブラジル人臭い」と言われたこともあった。そうした時には「お前の方が臭い」と言い返していた。
 そんな生活が続く中で、いつしか「自分はよそ者という前提で生きるのが当たり前になった」と振り返る。
 2言語を操れることを生かして両親の通訳をするなど、幼少から秀才ぶりも魅せ、「両親は日本語が話せないから、病院や市役所へ一緒に行って通訳していた。無意識に自分がしっかりしなきゃ」と責任感を感じていたという。
 いじめられている子や物静かな子と仲良くなることが多かった。「自分から、そういう子たちに話しかけていった。喋ってみると意外と面白い」と語る。「周りのブラジル人は自己主張が激しかったから、あまり仲良くなれなかった」とブラジル人とも価値観が合わなかったという。日本人でもない、ブラジル人でもないという不安定さが付きまとった。
 小学校4年の頃に小田和正の「言葉にできない」を聞いて音楽が好きになった。これをきっかけに、音楽が人生の軸になっていった。
 中学校に入学すると、小学校での勉強の遅れから、ついに授業についていけなくなった。「親は日本語が分からないし、友達もあまりいない。先生にも気に入られているわけでもない、塾にも行っていない。だからどうしようもないよ。だれも助けてくれないよね」と寂しそうな表情つかのま浮かべた。
 「だからスポーツに全振りした」と瞬時にキッとした目つきに戻し、当時の胸の内を吐き出していった。(続く、松永エリケ記者)

 

【参考リンク】
2023年4月27日【ブラジル日報】元ジャニーズ=カウアン・オカモトが性被害告発=「現実だと思えなかった」=芸能事務所に真摯な対応求める

2023年1月31日【ブラジル日報】はみ出し4世がアーティストに ジャニーズ事務所辞めて挑戦!カウアン・オカモト(4)「日伯股にかけたスターになる」

2023年1月31日【ブラジル日報】はみ出し4世がアーティストに ジャニーズ事務所辞めて挑戦!カウアン・オカモト(3)ジャニーさん「歌っちゃおうか」

2023年1月28日【ブラジル日報】はみ出し4世がアーティストに ジャニーズ事務所辞めて挑戦!カウアン・オカモト(2)喧嘩三昧の中で心の歌と出会う

2023年1月27日【ブラジル日報】はみ出し4世がアーティストに=ジャニーズ事務所辞めて挑戦!カウアン・オカモト (1) 強い孤立感「日本人じゃない」

2020年3月12日【ニッケイ新聞】地球の反対側から世界目指す!=元ジャニーズJr.岡本カウアン=ブラジル人気番組でデビューへ

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