テロ目的で爆発物準備か=ブラジリアでボルソナロ派男性逮捕

ワシントン容疑者が所持していた銃や銃弾(24日付G1サイトの記事の一部)
ワシントン容疑者が所持していた銃や銃弾(24日付G1サイトの記事の一部)

 24日、ブラジリアで、燃料のトラックに爆発物を仕掛けたボルソナロ大統領派の男性がテロ行為に加担した嫌疑で逮捕された。24〜26日付現地紙、サイトが報じている。
 爆弾は24日未明、ブラジリアの空港付近の路上に停車していた燃料トラックに仕掛けられていた(一部報道ではトラックが放置した箱に入っていた)。警察が通報を受けたのは午前7時半過ぎで、爆発物を回収後、犯人特定作業に入り、同日夜、ジョージ・ワシントン・デ・オリヴェイラ・ソウザ容疑者(54)を逮捕した。
 同容疑者が一時契約する市内のアパートからは大量の銃や銃弾も押収された。同容疑者は収集やスポーツ射撃、狩猟を目的とするいわゆるCACの有資格者とされているが、書類は揃っておらず、不法所持状態だった。
 同容疑者はパラー州のガソリンスタンド経営者で、大統領選決選投票でボルソナロ氏が落選した直後から抗議活動を開始した。抗議活動を盛り上げる目的で、ピックアップトラックに武装を積み込んで出発。11月12日にブラジリアに着いてアパートを借りると、陸軍本部前で軍事介入を求めるデモに参加したりしていた。
 同容疑者は抗議活動参加者に武器を提供することや、爆発物で混乱を起こすことを考えていたと供述。爆発物は23日に軍本部前に届けられた材料で作ったもので、遠隔操作で爆破できるが、当初の目標は変電所だったという。警察は他の容疑者も捜査中だ。なお、25日にはガマ市でも爆発物が発見された。
 フラヴィオ・ジノ次期法相は男性逮捕後、1月1日のルーラ氏の就任式や祝賀式典に関して「再考する必要がある」と語っている。
 一方、ボルソナロ大統領はルーラ氏の就任式で襷を渡すのを拒否し、年末年始は米国フロリダ州で過ごす予定を立てているという。

最新記事