パラナとSC州境の国道で土砂崩れ=20台以上の車が埋もれ捜索中

土砂崩れの現場(Twitter)
土砂崩れの現場(Twitter)

 28日夜、パラナ州の国道376号線で土砂崩れが発生し、少なくとも20台以上の車が土砂に飲み込まれる惨事となった。28、29日付現地紙、サイトが報じている。
 豪雨に伴う土砂崩れはサンタカタリーナ州(SC)との州境に近い、同州海岸部グアラトゥーバ市内の国道376号線の669・5キロ地点で起こった。
 この日、パラナ州とサンタカタリーナ州では48時間以内に100ミリを超える豪雨が降っており、地盤が緩んでいた。
 土砂崩れは2度起きており、15時30分の土砂崩れで1車線通行となっていた同街道は、19時30分に起きた2度目の土砂崩れで完全に通行不能となった。夜の土砂崩れではクリチーバ行き、サンタカタリーナ行きの両車線を200メートルにわたって覆い尽くした。
 2度目の土砂崩れでは乗用車15台、トラック6台(別の報道では乗用車10台、トラック5台)が飲み込まれたとされている。事故発生時に現場を通りかかったグアラトゥーバのロベルト・ジュストゥス市長は、大量の雨を含んだ土砂が雪崩下り、車体を持ち上げたため、他の車の上に乗り上げるような形になった後、横倒しになったが、次の土砂に巻き込まれる前にと、車のガラスを割って運転手と共に車外に出て、歩いて現場を離れたところ、駆けつけた管理会社の職員が安全な場所まで連れて行ってくれたという。同市長は「恐怖体験だった」と語っている。
 救出作業は両州の消防隊員100人以上を動員して行われているが、雨が残って再び土砂崩れが起こる可能性があり、作業は難航を極めている。また、被害にあった車の台数や何人が乗っていたかなども把握しきれていない。28日22時30分頃に最初の遺体が発見されたが、身元の確認も遅れている。
 現場付近は通行止めとなり、復旧のめどが立っていない。同線635キロ地点と662キロ地点、SC州内の国道101号線1・3キロ地点では国道376号線に入る車を止めて、国道470号線や同116号線を使うよう促している。
 なお、パラナ州内では他の国道でも土砂崩れが起き、海岸方面への通行が遮断されている。また、SC州でも29日朝、国道101号線170キロ地点で路面陥没が起き、全ての車線が通行不能となっている。

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