サッカーW杯、セレソン決勝T進出が確定=ネイマール不在でも2勝目

スイス戦より(Lucas Figueiredo/CBF)
スイス戦より(Lucas Figueiredo/CBF)

 サッカーW杯で28日、ブラジル代表(セレソン)は1―0でスイスを下した。これで2連勝となり、1試合を残してグループ・リーグG組からの決勝トーナメント進出を決めた。28日付現地サイトが報じている。
 24日のセルビア戦で攻撃の要のネイマールと右サイドバックのダニーロが負傷。セレソンはネイマールの代わりに守備型のフレッジを置き、パケタを攻撃の中心とした。右サイドバックにはセンターバックとの兼任ができる選手のミリトンが入った。
 相手は18年ロシア大会のグループ・リーグの試合で引き分けた強敵スイスだったが、試合は前半からセレソンのペースで進んだ。27分にはヴィニシウス・ジュニオル、30分にはラフィーニャがゴール枠内に入るシュートを放ったが、相手キーパー、ゾマーに阻まれた。
 サイドが代わった後半、セレソンはパケタに代えてロドリゴを投入し、彼を攻撃の軸とした。
 後半7〜9分こそ、この日ほぼ唯一、ゴールに攻め込まれたが、その後はセレソンが攻め込んだ。後半18分、カゼミロから受けた長いパスをペナルティ・エリアの左付近で受けたヴィニシウスがドリブルで攻め込んで先制点を決めたかに見えた。しかし、VAR判定でオフサイドを取られ、得点は取り消された。
 だが、後半38分、ペナルティ・エリア中央付近に走ってきたヴィニシウスからのパスをロドリゴが前方に浮かすと、手前にいたカゼミロがそのままゴールにシュート。これがゴール右隅に決まり、遂に試合の均衡が破れた。セレソンはこの後も攻撃を続けて相手を攻め込ませず、そのまま勝利した。
 これでセレソンは2戦2勝、勝ち点6となり、12月2日のカメルーン戦を待たずに、今大会、フランスに続く2チーム目の決勝トーナメント進出を決めた。G組の残り1チームは2日の試合の結果で決まる。現在の勝ち点はスイスが3、セルビアとカメルーンが1となっている。

◆関連コラム
 サッカーのW杯でネイマールが負傷したことは、彼がボルソナロ大統領の支持を公言していたことから物議を醸した。左派系の人たちがそれを喜んだことで、「ネイマールがブラジルで生まれたのは間違い。メッシはアルゼンチンで国民から神のように、クリスチャン・ロナウドは王のように扱われているが、ネイマールは足を挫くことを一部から願われている」とのSNS投稿をラフィーニャが共有して、同僚を弁護した。すると左派系の有名解説者カーザグランデが「ブラジルの歴史を勉強しろ」と反論し、火に油を注いだ。負傷にも政治論争を持ち込むことは行き過ぎとして擁護する声も目立つが、ラッパーのマノ・ブラウンが「復活しろ、ワカンダ」と、ネイマールにボルソナロ氏が嫌う黒人としての誇りを忘れないよう促すものもあった。

最新記事