国際決済銀行、ネット氏を南北米諮問委員会議長に選任=ブラジル人議長は今回で2人目

国際決済銀行の南北アメリカ諮問委員会議長にブラジル中央銀行のロベルト・カンポス・ネット総裁が21日に選ばれ、1月9日に就任すると同日付アジェンシア・ブラジルなどが報じた。
国際決済銀行はスイスのバーゼルに本部を置き、「中銀の中銀」と称されている。同行は中央銀行間の議論や協力を促すと共に、金融安定化に責任を負う各国当局の対話支援、世界中の通貨当局が関心を持つ政策に関する研究を行う。世界的な金融危機が起きた際には、世界中の通貨当局間の協調行動を促進する役割を持つだけでなく、中央銀行間の取引の最初のカンターパーティ(外国為替取引やデリバティブ取引における相手先の金融機関)ともなる。
南北アメリカ諮問委員会は2008年に創設され、米国、アルゼンチン、ブラジル、カナダ、チリ、コロンビア、メキシコ、ペルーの中央銀行総裁が集まる。現在の議長は米国ニューヨーク地域の連邦準備制度理事会(FRB、米国中央銀行)のジョン・ウィリアムズ氏で、2年間の任期を終えるための後任選挙が行われた。
ブラジル中銀の総裁が南北アメリカ諮問委員会の議長を務めるのは今回で2人目。最初のブラジル人議長は、エンリケ・メイレイレス氏が務めた。
20日には米国に本部を置く米州開発銀行(IBD)でも、ブラジル中銀元総裁のイラン・ゴールドファイン氏が同行初のブラジル人総裁に選ばれている。フォールドファイン氏は12月19日に同行総裁に就任する。