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梅田元大使、厚労省課長らが講演=CIATEシンポジウム

挨拶を行う二宮理事長

 CⅠATE(国外就労者情報援護センター、二宮正人理事長)は10月9日、シンポジウム「日系四世を含むブラジル人就労者の日本における雇用と機会」を、サンパウロ市リベルダーデ区のブラジル日本文化福祉協会ビル2階貴賓室にて開催した。シンポジウムの様子は同団体Youtubeチャンネルで配信され、アーカイブが公開されている。
 シンポジウムでは、吉田暁朗厚生労働省職業安定局外国人雇用対策課課長、梅田邦夫元駐ブラジル日本国大使、菅野正史在サンパウロ総領事館調査担当領事、アンジェロ・イシ武蔵大学教授が講演を行い、日本在住経験者が体験談発表を行った。
 吉田課長は厚生労働省の統計数値をもとにブラジル人労働者の現状を報告。報告は4つのテーマ「最近の日本の雇用情勢と外国人労働者の状況等」「日本における外国人労働者に係る相談支援体制等」「日系ブラジル人をはじめとした定住外国人等に対する就労支援」「今後の新たな取組について~外国人の雇用に係る統計調査の新設~」に分けて行われ、吉田課長は「ブラジル人のみならず多国籍の労働者へ支援を行っていく」と語った。
 梅田元大使は「日系四世の受入制度に関する諸問題」をテーマに講演を行った。講演では、ブラジル国日系人は本国で働いたほうが所得が多くなるため、募集を呼びかけても応募が無いと述べた。現行の日系ブラジル人4世に対するビザ交付制度についても見直しの必要性があると指摘した。
 また、日本の置かれている状況についても言及し、「日本の科学技術力と経済的影響力は20年前と比べ、相対的に減少している。戦後復興を果たした団結力があれば、再び経済大国として立ち上がれる」と語った。高齢化と人口減少問題についても触れ、「世界にある日系社会、日系人190万人は我らの宝だ」と強調した。

参加者の様子

 菅野領事は「出入国在留管理庁の存在意義及び査証の発給について」をテーマに、出入国在留管理庁の役割や業務内容を説明。現在の出入国状況の報告も行った。外務省では、ホームページに外国人が日常生活や仕事を行う上で必要な情報をまとめたガイドブックを公開するなどして支援を行っているという。
 アンジェロ・イシ教授は「在日ブラジル人の30年:四世ビザに着目して」と題する講演を行った。講演では、「日系人は単なる労働者ではない。長期的に日本へ深く貢献できるかけがえのない存在だ」と強調し、日本の外国人入国対応において、日系人と一般外国人の対応が画一的である点を批判した。4世ビザに関して、日本との強い繋がりを持つ日系4世がいる中、世代的な制約でビザ取得が困難になっている現状についても問題提起した。

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