2020年GDP=7・6兆レで3・3%減=24連邦自治体で縮小

地理統計院(IBGE)が16日、新型コロナパンデミック初年である2020年の地域アカウントから、同年の国内総生産(GDP)は前年比で3・3%減の7・6兆レアルで、27の連邦自治体中、24でGDPが縮小したと発表したと同日付アジェンシア・ブラジルなどが報じた。
IBGEは先週、同年のGDPは3・9%減と発表したが、見直しの結果、3・3%減に修正された。また、地域アカウントは各州統計機関や州政府、マナウス・フリーゾーン監督局(Suframa)の協力を得て集計したものだ。
2020年はマット・グロッソ・ド・スル州(0・2%増)とロライマ州(0・1%増)が微増、マット・グロッソ州が増減なしだった以外、全ての連邦自治体が前年比割れを起こした。また、27自治体中、12自治体は3・3%以上の落ち込みとなっている。
GDPの減少幅最大はリオ・グランデ・ド・スル州の7・2%減で、以下、セアラー州の5・7%減、リオ・グランデ・ド・ノルテ州の5%減、エスピリトサント州とロンドニア州、バイア州の4・4%減、アラゴアス州とアクレ州の4・2%減、ペルナンブコ州の4・1%減、パライバ州の4・0%減、ピアウイ州とサンパウロ州の3・5%減が、全国平均以下だった。
リオ・グランデ・ド・スル州の落ち込みは、干ばつによる農牧業への影響と、皮革業界の落ち込みによる製造業の不振が響いた。
南東部はミナス州が3%減、リオ州も2・9%減で、全体で3・3%減少した。
南部はパラナ州の農産物生産が増えた一方でリオ・グランデ・ド・スル州の不振が響き、4・2%減となった。中西部のGDPは全体で1・3%減を記録した。
なお、GDPへの参加率上位は、サンパウロ州31・2%、リオ州9・9%、ミナス州9%で、上位3州は不変だったが、サンパウロ州の参加率は31・8%から低下した。
他方、パラナ州は農業生産の比重が増えた事で5位から4位に上がり、リオ・グランデ・ド・スル州と順位が入れ替わった。
2019年とランキングが変わった州は8州で、鉱業生産が伸びたパラー州は11位から10位に上がった。前年の10位はペルナンブコ州だった。
マット・グロッソ州はセアラー州を抜いて12位となった。また、マット・グロッソ・ド・スル州のGDPは全体の1・6%となり、1・5%に低下したアマゾナス州を抜いて15位になった。
1人あたりのGDPは3万5935・74レアルで、前年より2・2%増えた。1人あたりのGDP最多は連邦直轄区の8万7016・16レアルで、平均の2・4倍だ。2位はサンパウロ州の5万1364・73レアル、3位はマット・グロッソ州の5万663・19レアルだった。