訃報=櫻井章生さん

 戦前に日本の紡績会社らが共同出資して設立した国策会社「日伯綿花会社」のブラジル法人「ブラスコット社」で会計理事などを務めた櫻井章生(さくらいあきふ)さんが、サンパウロ市ピニェイロス区の病院で10月28日に亡くなった。行年84歳。死因は親族の希望により明かされていない。
 1938年韓国ソウル市出身。父の故郷である京都の学校に通い、東京外国語大学ポルトガル語学科へ進学した。1961年にブラスコット社の駐在員としてあるぜんちな丸で渡伯。その後40年ほど同社に勤めた。
 昨年5月に特別寄稿《白い黄金を求めて=ブラジル綿花の歴史と日本人綿作者》(https://www.nikkeyshimbun.jp/2021/210507-41colonia.html)全4回をニッケイ新聞で連載した。
 ブラスコット社退社後はサンパウロ市で土地の売買などを行いながら釣りや弓道などの趣味を嗜んでいた。葬儀は亡くなった同日に親族のみでを行った。法要ミサは未定。

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