大井川茨城県知事=県費研修生予算倍増を約束=挑戦する若者育成に期待

式典会場の様子。本多泉美茨城県人会会長、大井川和彦茨城県知事、伊沢勝徳茨城県議会議長(前列中央から右)

 茨城県の大井川和彦知事は12日、サンパウロ市アクリマソン区のブラジル茨城県人会館で行われた同県人会創立60周年記念式典挨拶で、県費研修予算の倍増を宣言した。会場の県人会関係者約170人は、県人子弟の訪日学習機会の増加と県人会活動の活性化に繋がると知事の宣言を喜び、大きな感謝の拍手を贈った。

 式典挨拶に立った大井川知事は「日本は大変な曲がり角に直面しています。茨城県では失敗を恐れず、挑戦し続ける若い力の結集を進めています。移民1世の皆さんがブラジルでなされてきた事を今、私たちもやろうとしています」と語り、コロナ禍で活動停止する団体も多い中、記念式典を開催した県人会の姿に感銘を受け、更なる研修制度充実の必要性を感じ、県費研修予算の倍増を決心したと話した。
 伊沢勝徳県議会議長も「研修制度予算倍増に県議会としても協力します」と約束した。
 ブラジル茨城県人会の本多泉美会長は「かつて県費研修期間は1年でしたが、今は半年以下となっており、研修生からはもっと長くしてほしいとの声がありました。大井川知事と県会議長のご対応に感激しております」と県人会を代表して感謝を述べた。
 同県人会の県費研修生事業では例年、ブラジルから1人、茨城から2人の派遣を行ってきた。2020~22年は、コロナ禍のため研修生派遣は行われなかった。23年の派遣人数や、研修期間は今後検討していくという。
 式典には桑名良輔在サンパウロ総領事、江口雅之国際協力機構(JICA)ブラジル事務所所長、市川利雄ブラジル日本都道府県人会連合会会長、山下譲二ブラジル日本文化福祉協会会長代理らが来賓として出席。来賓挨拶に立った桑名総領事らは、大井川知事の宣言を称賛し、茨城県人会の今後の発展を祝した。

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