《ブラジル》アマゾナス州でまた幹線道路の橋崩落=隣の州含む地域の物流に懸念

アルタス・ミリン橋とクルサー橋(左から、9日付G1サイトの記事の一部)

 【既報関連】アマゾナス州カレイロ・ダ・ヴァルゼア市で8日、国道319号線の25キロ地点にある橋が崩落する事故が起きたと9、10日付現地紙、サイトが報じた。
 アマゾナス州では9月28日朝にも、国道319号線23・11キロ地点にあるクルサー川にかかる橋が崩落する事故が起きたばかりだ。今回は2キロと離れていないアルタス・ミリン川にかかる橋が崩落した。
 今回は事故が起きる前日に全国輸送インフラ局(DNIT)が通行を禁じていたため、9月28日の事故のように川に落ちる車や犠牲者は出なくて済んだ。9月の事故では橋を通過しようとしていた車両が川に転落し、4人が死亡、14人が負傷した上に、行方不明者も1人出ている。
 連邦道路警察は橋の崩落が起きた原因などの調査を行うと共に、車両や人の行き来を保証するための方策を模索中だ。国家水上輸送庁(Antaq)は8日、二つの橋の崩落で生じた陸運上の問題はフェリーを使ってカバーするとの意向を表面した。
 アマゾナス州のウイルソン・リマ知事は8日、「連邦政府側のスタッフが9日の内に到着し、橋修復のための評価を行う」とSNSに投稿。同州政府は常にDNITに協力するとの意向も示した。
 アマゾナス州内には五つの国道が走っているが、国道319号線は同州と他州を結ぶ唯一の幹線道路で、州外の人が他の国道や他地域に行くための州道にアクセスするのにも319号線が不可欠だ。
 専門家は、クルサー橋やアルタス・ミリン橋の崩落は国道319号線だけでなく、他の幹線道路との陸運断絶も意味するため、同州内だけでなく、ロライマ州の物流にも影響を与えると判断。特に問題があるのは、肉や魚といった生鮮食料品その他の輸送で、これら2州では供給量減少に伴う消費者価格上昇も懸念されている。

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