《ブラジル》テメル元大統領がボルソナロ支持を断念=娘たちの強硬な反対で

 テメル前大統領(民主運動・MDB)が6日、大統領選の決選投票でボルソナロ大統領(自由党・PL)を支持することを諦めた。6日付現地サイトが報じている。
 テメル氏は先週末にボルソナロ氏と会談を行った結果、決選投票ではボルソナロ氏を推す方針を固め、「決選投票の大統領選でボルソナロ氏、サンパウロ州知事選でタルシジオ・デ・フレイタス氏を推薦する」とも報じられた。
 だが、この決断に同氏の娘たちが難色を示した。特に、タルシジオ氏の対抗馬でルーラ氏の後継者のフェルナンド・ハダジ氏のサンパウロ市市長時代に社会開発局長をつとめたルシアナ氏が強く反対した。
 6日、テメル氏は声明を出し直し、「民衆主義を守り、憲法を遵守し、平和的な候補」を推薦するとし、さらに「歳出上限を守り、社会保障改革を維持する人物を望む」とした。この表現はかなり曖昧で、展開次第ではどちらにもなりうる。
 テメル氏は労働者党(PT)内を中心に、ルーラ氏の後継大統領だったジウマ氏が罷免された原因と見なされており、ルーラ氏も選挙キャンペーン中にテメル氏を「ゴルピスタ(詐欺師)」と称したりしている。
 テメル氏がボルソナロ氏支持に傾いたのも、ジウマ氏の罷免問題に関して謝罪しければ関係修復が難しいと見られていることが原因とも見られている。

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