《ブラジル》投票日に銃などの事件は起きず=人種差別や投票機破壊は発生

 2日の選挙の投票日には治安上、大きな事件は起きなかったが、投票機の破壊や人種差別に関する逮捕などが起きた。3日付現地紙が報じている。
 今回の選挙に関しては、選挙高裁が投票場などへの銃の持ち込みを厳しく規制したこともあり、殺人や傷害などの暴力事件は起きなかった。
 その取り締まりの一環で、投票日前日の1日、バイア州のセリーニャでピストルを携行していた男性が、国道116号線で連邦道路警察によって逮捕されている。選挙高裁は、1日から3日にかけては治安関係者以外の人物が銃を持ち歩くことを全面的に禁止しており、それを破った場合には逮捕されることを宣言していた。
 また2日には、バイア州サルバドールで、投票手続きがなかなか進まないことに腹を立てた男性がボランティアの黒人女性に「役立たずの黒人め」と怒鳴りつけ、人種差別で現行犯逮捕された。保守派の象徴と目されている、サッカー・ブラジル代表のユニフォームを着たこの男性は、会場にいた人たちからの野次を浴びながら警察によって連れ去られた。
 また、ゴイアス州ゴイアニアでは、木材で電子投票機を殴打した男性が現行犯逮捕されている。逮捕に当たった軍警によると、この男性は精神に異常が見られたという。破壊行為の対象となった投票機は、すぐに別のものに取り替えられた。

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