《ブラジル》韓国人気俳優なりすまし振り込め詐欺 被害7人以上、ファン女性の裸の写真まで要求

韓国人俳優パク・ボゴム氏(blessingbell, via Wikimedia Commons)
韓国人俳優パク・ボゴム氏(blessingbell, via Wikimedia Commons)

 韓国人気俳優パク・ボゴム氏を装った詐欺が、この2カ月間に7件以上確認されているとグローボTV局などが21日に報じた。在サンパウロ韓国総領事館によれば、詐欺事件被害者の一人は4万レアル(約109万円相当)を詐取されたという。
 パク・ポゴム氏(29歳)は身長182センチ、整った顔立ちの俳優で、2016年の主演ドラマ『雲が描いた月明り』は韓国内視聴率25%を記録。CM起用社数もトップになり、一躍スターに。「国民の彼氏」と呼ばれるようになった。
 詐欺の手口は、パク氏の通訳を名乗る人物が、パク氏の偽SNSアカウントを通じて被害者に接触し、パク氏が通訳を介してやり取りをしているかのようにふるまうのがパターンだという。
 在サンパウロ韓国総領事館の弁護士は「被害のあるなしは別にして、詐欺師がファンと接触した数は数えきれないほど多いのでは」と推測する。
 サンパウロ州リベイロン・プレット市在住の女性(定年退職)の例では、今年2月から7月までの間に6回に分けて計4万レアル送金した。
 この女性は同俳優の偽SNSアカウントをフォローし、メッセージのやり取りを開始した。その後すぐにメールアドレスを聞かれ、メールで会話するようになった。
 やり取りの中で、詐欺犯は「会いに行きたいが、事務所に課された罰金を支払わないといけない。お金は後で返すから送金して」と噓をつき、次々に送金させた。
 その過程で、詐欺犯の要望で自分の裸の写真まで送っていた。途中で女性は詐欺だと気づいたが、「送金しなかったら裸写真を拡散するぞ」と脅され、借金までして送金したという。
 在サンパウロ韓国総領事館では、韓国文化、音楽ファンに対して「この種の人物と連絡を取らないこと」「金銭要求があっても無視すること」「フォローしているSNSアカウントが公式かどうかの確認すること」などの注意を呼び掛けている。
 写真投稿SNS「インスタグラム」では、公式アカウントの場合はアカウント名の隣に青いチェックマーク(認証バッジ)を表示するなどして偽アカウント対策を行っている。

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