《リオ州》知事選でカストロの副候補に捜査=別件で有罪、出馬無効も

レイス氏(Tania Rego/Agencia Brasil)

 1日、リオ州で連邦警察による捜査が行われ、同州知事選で再選を狙うクラウジオ・カストロ知事(自由党・PL)の副候補のワシントン・レイス氏(民主運動・MDB)も捜査対象となった。レイス氏は前日も最高裁から別件で有罪判決を受けており、出馬無効の可能性が出てきている。1日付現地サイトが報じている。
 1日に行われた「アナーフォラ作戦」は連邦監査事務局との協働作業となった。この作戦は2020年5月に行われた「ファヴォリト作戦」と同種のもので、その時に逮捕された企業家のマリオ・ペイショット氏も捜査対象となっている。
 ファヴォリト作戦は、新型コロナのパンデミック宣言直後に起きた医療機器などの購入契約を巡る贈収賄工作を扱ったもので、同件への関与でウィルソン・ヴィッツェル・リオ州知事(当時)が罷免になっている。
 今回の作戦では、レイス氏がドゥケ・デ・カシアス市市長だった時の市保健局にまつわる契約で贈収賄工作が行われ、2年間で5億6350万レアルが動いたとされている。
 1日の捜査ではレイス氏の自宅があるドゥケ・デ・カシアスやリオ、マリカー、アングラ・ドス・レイス、メスキッタ、ニテロイ、ノヴァ・イグアスーの各市で計27件の捜査令状が執行された。
 連警は今回の捜査に関し、「同州の保健部門で昔からある典型的な公金横領の汚職の手口だ」と語っている。
 レイス氏は2016年に、彼が牧畜農家に便宜を図った建設物が環境を破壊したとの嫌疑で7年2カ月15日の実刑判決を受けていた。捜査の前日、その判決を有効だと確認する判決が、最高裁第2小法廷において判事投票3対2で下されていた。同氏が上告することは可能だが、覆らない場合は出馬無効となり、MDBは別の副候補を立てる必要がでてくる。
 知事選の支持率調査ではマルセロ・フレイショ氏(ブラジル社会党・PSB)と大接戦となっているカストロ氏だが、副知事交代危機は大きなダメージになりかねない。

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