【30日の市況】イボベスパ指数は1.68%下落、世界的なリスク回避の一日に、ドルは1.58%上昇

 石油会社や鉱業部門の業績がブラジル証券取引所の主要指数の重荷となり、金利上昇の懸念が浮上した。Ibovespaは火曜日(30日)、1.68%下落して110,430ポイントで終了した。ブラジル証券取引所の主要指標は、世界的なリスク回避のシナリオの影響を受けた。ニューヨークでは、ダウ平均が0.96%、S&P500が1.10%、ナスダックが1.12%それぞれ下落した。

 この日は、米国の経済・労働市場のデータから、投資家がインフレ抑制により積極的な連邦準備制度(Fed、米国の中央銀行)を予測し、リスク回避の一日となったようだ。
 この日、7月の求人労働異動調査(JOLT)では、コンセンサスで予想されていた1047万人の雇用創出に対して、1123万人の雇用創出が発表された。また、コンファレンス・ボードが測定した8月の消費者信頼感指数は103.2となり、予想 の97.9を上回った。FRBや欧州中央銀行(ECB)のメンバーから厳しい発言があり、結果的に世界の指数を下げることになったと見られている。
 ニューヨーク連銀のジョン・ウィリアムズ氏は、アメリカの金融機関は年末まで金利を上げなければならないとの立場を、今日説明した。欧州機関のチーフエコノミストであるフィリップ・レーン氏は、各会合で金利を50bpずつ進めることにより、旧大陸が「経済減速」を経験することが必要であると述べた。
 その結果、イールドカーブ、特にショートエンドに圧力がかかった。2年物国債利回りは3.1bp高の3.458%で引けたが、それ以前は3.49%で取引され、2007年11月以来の高値となった。
 経済成長を抑制するためのより積極的な措置が見込まれ、アジアからの新鮮な情報とともに、最終的にコモディティ価格を押し下げる要因となった。 
 昨日から今日にかけて、中国からコロナ感染の脅威と、明らかに中国経済に影響を与える可能性のある新たな制限措置の脅威のニュースがあった。最近、OPECの話に基づいて原油が上昇しているが、アジアでの新たなロックダウンはグループの動きを悪くする可能性があると見られている。
 中国のいくつかの大都市では、今日、コロナに対してより厳しい規制が課された。テクノロジー産業の中心地である深圳(南)、南西の成都、北東の大連では、さらなる感染拡大を阻止するため、大規模な地区の閉鎖や営業停止などの措置を指示した。
 ブレント原油は5.32%下落し、1バレル99.50米ドルとなった。中国の大連港の鉄鉱石1トンは98.77米ドルで、5.01%後退した。ペトロブラスの普通株式と優先株式(PETR3;PETR4)は、Ibovespaを下げる負のハイライトとなった。それぞれ5.64パーセントと5.93パーセントを下落した。ヴァーレ(VALE3)の普通株は2.90%下落した。
 内外の課題を反映した市場の動きとなったようだ。内部シナリオで、ペトロブラスとヴァーレの2つの主要株価指数の下落があった。加えて、今後、さらにブラジルの選挙戦が激化し、公約が市場へのプレッシャーになることもあると見られている。
 ドル相場は、先進国通貨に対するアメリカの通貨の強さを示す指標であるDXYが安定しているにもかかわらず、コモディティ下落に伴いレアルに対して強さを増し、買値5.112レアル、売値5.113レアルで1.58%高で取引を終えた。
 ブラジルのイールドカーブは、ショートエンドでは2023年物が1ベーシスポイント上昇し13.74%と高水準で終了したが、それ以外では2025年物が5ベーシスポイント低下し12.08%、2027年物が1ポイント低下し11.88%と低下傾向であった。2029年と2031年のDIはそれぞれ1ポイント、4ポイント低下し、11.98%と12.06%になった。

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