《米国》違法入国で勾留のブラジル人が急死=米国在住の母との再会ならず

 米国に違法入国しようとしていたブラジル人青年が拘置所で謎の死を遂げ、国際的な問題となっている。28、29日付伯字紙、サイトが報じている。
 亡くなったのはケスレイ・ヴィアル氏(23)で、24日にニューメキシコ州の大学病院で亡くなった。死因は不明だ。
 同氏は19年間会っていなかった米国在住の母親に会いたくて米国入国を試みたが、身分証明書や旅券などを持っておらず、違法と見なされ、テキサス州エル・パソ市で捕まった。強制送還のための裁判記録によると身柄拘束は4月22日だが、正確な日付ではない可能性があるという。同氏は4月29日にエル・パソ市の拘置所に入れられたが、強制送還のための裁判を待つ間、ニューメキシコ州トーランスの拘置所に移された。
 死因は判明していないが、亡くなる1週間前の17日に気絶しているのが見つかり、拘置所の医師と救急隊の医師が手当をした後、ニューメキシコ州の大学病院に移されたが、そこで亡くなった。
 29日には、同国のコネティカット州に住むヴィアル氏の母親が遺体を引き取るべく、テキサス州からの遺体の輸送を求めていることや、費用を賄うための募金を行っていることも明らかになった。必要な経費は2万8千レアルで、28日18時の時点では1万5377レアルが集まっていた。
 ヴィアル氏はサンパウロ州生まれだが、母親と別れた後は祖母に引き取られ、サンタカタリーナ州カンブリウに住んでいた。知人によると、同氏は母親との絆を取り戻したがっていたという。
 母親も息子と暮らせる日を夢見ていたが、叶わない夢となったと嘆いているという。

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