《サンパウロ市》検察「保育園経営者が虐待」ゆりかごをトイレに放置問題で

 サンパウロ市の保育園で起きた、トイレ内での園児のゆりかご置き去り事件で、検証の結果、経営者らのグループが虐待を行っていたとの判断が下された。26日付現地サイトが報じている。3月に写真や動画が拡散され、物議を醸していた。
 この事件は3月15日に、サンパウロ市東部にある保育園「コルメイア・マジカ」で2人の幼児がチャイルドシートのようなゆりかごにベルトで固定されたまま、トイレに放置され、泣き叫び続ける写真と動画の拡散で社会問題になった件だ。写真の中には、トイレの床で眠ってしまった園児の姿なども写っていた。
 市警やサンパウロ州検察局の検証の結果、これらは同保育園の共同経営者であるロベルタ&フェルナンダのセルメ姉妹と職員のソランジェ・エルナンデス容疑者やその指示によるものとの結論に至った。3人は既に検察から起訴され、裁判の被告にもなっている。セルメ姉妹は逮捕され、トレメンベーの女性刑務所に入っている。
 検察によると、縛り付けられた幼児らの内少なくとも2人は、長時間にわたり体よりも小さめのゆりかごにベルトで無理やり縛り付けられていたため、腕や足に傷を負っていたという。
 また、ロベルタ容疑者の携帯電話の写真には、3月3日撮影の、オムツが汚れたままゆりかごにくくりつけられている幼児の写真も混じっていたという。同容疑者は子供の泣き声に耐えかねたなどと語っている。
 ソランジェ容疑者は事情聴取にも応じ、捜査にも協力したため、逮捕を免れているが、他の教諭たちは、彼女に毛布を被せられた園児が呼吸困難を起こして病院に運ばれたことなども証言している。

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