《ブラジル》エスピリトサント州で性転換市議が誘拐被害=15時間後に無事救出

 エスピリトサント州で性転換した女性市議が誘拐される事件が起きたが、無事に保護された。23、24日付現地紙、サイトが報じている。
 被害にあったのはエスピリトサント州リオ・ノヴォ・ド・スル市のラリ・ボルトロッテ・マルコン(通称ラリ・カンポネーザ)市議(27、共和者・RP)で、22日朝7時頃、同市北部の家族農園で誘拐された。
 同氏によると、同日は早起きし、いつものように牧場に乳搾りに行ったが、牧場に着いた時に見かけた車を野菜か牛乳を買いに来た客だと思って追い越した。ところが、一度牧場を離れた車が戻ってきたため、牧場にいたラリ氏の父親がどんな要件かと尋ねようと近づいたところ、父親と男性職員、ラリ氏を取り囲み、地面に押し倒すと手足を縛り上げた。
 誘拐犯らは最初、ラリ氏の父親を連れて行こうとしたが、ラリ氏が「私は電話を持っているから交渉が楽だろう」と言ったため、彼女を車に乗せると同州南部のアンシエタ市ウブ地区にある農家に連れて行き、監禁した。誘拐犯らは身代金を要求したりしたが、ラリ氏には水とパンを与え、「何もしない」と語ったという。
 だが、同日夜、同氏の兄弟が身代金を持って指定した場所に行くと、男性2人が車に乗り込み、移動し始めたため、警察がこの2人を捕らえ、監禁場所を突き止めた。残りの犯人たちは警察接近を知って逃走。残されたラリ氏は、誘拐から15時間後に警察によって保護された。
 市警は28歳の男性を逮捕し、17際の未成年者の身柄を拘束した上、残る2人の行方を捜索中だ。警察は市議で知名度の高いラリ氏について調べる内に家族が農園を持っていることを知り、身代金を狙ったと見ている。

最新記事