《ブラジル》北部と北東部でSARS増加傾向=中西部では減速の兆し?=コロナ死者は7月200人台維持

Fiocruz(Fernando Frazao/Agencia Brasil)

 オズワルド・クルス財団(Fiocruz)が20日、10~16日(感染学上第28週)の重症急性呼吸器症候群(SARS、ポ語はSRAG)について、北部と北東部は増加傾向が続いているが、中西部は感染が減速し始めたという報告書を発表したと同日付現地サイトが報じた。
 同財団によると、南部と南東部のSARSは4月から増え始め、北部と北東部は5月末~6月初めに増え始めた。パラナ州と南大河州は子供の患者増で不安定な状態継続だ。
 6週間前との比較では27連邦自治体中、アラゴアス、アマゾナス、アマパー、バイア、セアラー、エスピリトサント、マラニョン、マット・グロッソ、マット・グロッソ・ド・スル、ミナス・ジェライス、パラー、パライバ、ピアウイ、ロンドニア、ロライマ、セルジッペ、トカンチンスの18州で発生率が高いという。
 ここ4週間のSARSの原因最多は新型コロナ感染症だ。現在は大人も子供も新型コロナ感染症が大半で、SARS患者の79%を占めた。インフルエンザ患者は多くないが、リオ・グランデ・ド・スル州では全年齢層にインフルエンザが原因の患者がいた。
 なお、SARS患者の増加傾向や患者の8割が新型コロナ感染者だった事からもわかるように、感染学上の第28週の新型コロナの感染者は41万5765人(7日間平均5万9395人)で、前週比で3・3%、前前週比で14・3%増加。死者は1741人(7日間平均は249人)で、前週比で2・7%、前前週比では16・9%増えた。
 新型コロナの感染者は6月19~25日(感染学上第25週)に前週比で48・4%増えたが、その後は前週比で11・2%増、1・8%減、3・3%増にとどまった。第28週は南部、南東部、中西部の感染者が前週比、前前週比共に減少したが、北部と北東部は前週比で12・8%と50・7%、前前週比では37・6%と80・0%増えている。
 死者は第25週に45・2%増加後も9・6%、13・9%、2・7%と増え続け、19日の7日間平均も253人に増えた。だが、観察中の患者は16日に全体の3・3%に達した後、19日は2・9%に減少。感染者の増加減速を反映したものとなっている。

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