Brasil Nipppou Gourmet Banzai!!=ガウーショの伝統継ぐ=コステーラ・デ・オウロ

注文したピッカーニャ

 サンパウロ市メトロ・サンジューダス駅から徒歩8分の場所にあるシュラスコ店「コステーラ・デ・オウロ」は、週末には1時間待ちの大行列ができる人気店だ。

 同店は1968年に開業。ガウーショ(ブラジル南部及び周辺国出身者への愛称)の伝統を持つシュラスコ店として人気を博した。

アントニオ・カルロスさん

 現オーナーのアントニオ・カルロスさん(62歳)は、ポルトガル出身。79年に渡伯し、同店で3年間働き、独立。自身でシュラスコ店の経営を開始した。その後、レストランやパン屋、ホテル、スーパーマーケットなどの経営に携わり、2019年には、自身のブラジルにおける原点「コステーラ・デ・オウロ」の経営権購入の機会が訪れ、オーナーとして店に戻った。
 カルロスさんは、同店のこだわりとして、レストランが掲げるガウーショの伝統を保ち続けることを挙げ、これまでに経験した企業経営のノウハウを活かしてサービスの向上を目指すと語った。
 同店のおすすめメニューは、ピッカーニャ、フィレミニョン、コステーラ・デ・ノヴィーリョ(子牛バラ肉)など。セットメニューの「シュラスコ・コステーラ・デ・オウロ」では、リングイッサ、ロンボ(豚ロース)、コントラ・フィレ(サーロインステーキ)、コステーラ(バラ肉)など様々な種類の肉が楽しめ、人気があるという。

フリッタス・ア・ポルトゥゲーザ

 今回はフリッタス・ア・ポルトゥゲーザ(ポルトガルポテトフライ)が付くピッカーニャ・ペケーナ(500g)を注文した。肉の焼き加減は事前に注文可能。
 注文後、テーブルにはビナグレッチ、ファローファ、白ご飯、フリッタスが並んだ。ほどなくして、ウェイターが串に刺さったピッカーニャの塊を運んで来、丁寧な手さばきで一切れずつお皿に乗せてくれた。
 ピッカーニャからは焼けた脂と赤身肉独特の香りが立ち上り、溢れ出た肉汁で肉が輝いている。つい見とれてしまったが、冷めてしまってはもったいないので急いで口に運んだ。歯ごたえがありつつも、口の中でとろける。ピッカーニャ特有の風味も申し分ない。
 フリッタス・ア・ポルトゥゲーザにも手を伸ばす。1~2ミリ程度の厚みがあるポテトチップスだ。パリっとした食感とジャガイモのしっとりとした旨さが、肉の旨さをより引き出してくれる。
 ビナグレッチの酸味は他の料理の塩気を中和し、さらに食欲を増加させる。ファローファは米とも相性がよく、ビナグレッチと混ぜても美味しい。
 肉からフリッタス、肉に戻ってビナグレッチ、フリッタス、また肉に行ってフリッタス…。食べる順番で味わいが変わるのが楽しい。あっというまに完食してしまった。メニュー名には「ペケーナ(小サイズ)」とあるが男二人でも十分に満足できる量だった。
 今回注文したフリッタス付きピッカーニャ・ペケーナ(500g)の値段は、169レアル。1kgだと229レ。ピッカーニャ単品だと500gで139レ、1kgは185レだ。
 そのほか、フィレミニョンは140~185レ。コステーラ・デ・ノヴィーリョは1kg89レ。シュラスコ・デ・オウロセットは169レ。週末にご家族や友人、同僚と一緒に行ってみてはいかがだろうか。

 「コステーラ・デ・オウロ」(Avenida Piassanguaba, 2603)の営業時間は月曜日午前11時から午後5時、火~金曜日、午前11時から午後11時、日曜日午前11時から午後9時まで。問い合わせは同店(電話:11・2276・9085/11・2577・4119)まで。

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