《街角ちょっと見》日本語教師が事件で自信喪失

「日本語教育を広げると世界が平和に」と信じて邁進するブラジリア日本語モデル校。そこにある安倍元首相の揮毫と安倍夫人文庫
「日本語教育を広げると世界が平和に」と信じて邁進するブラジリア日本語モデル校。そこにある安倍元首相の揮毫と安倍夫人文庫

 ブラジリア日本語普及協会の矢田正江理事長から深刻なメッセージが届いた。
 曰く、《安倍元総理の銃撃事件の報道を見て、もう驚きと衝撃でしばらく呆然としました。日本でこんな蛮行が起きるなんて信じられません。外国で日本語教育をしている身として、日本の文化に自信を持って携わって参りましたが、このような事件が起きると自信を失くします》。
 矢田理事長は《ある研修会で、大学教授から「日本語教育」を広げると世界が平和になるという講義を受けたことがあります。また、当モデル校には発達障害の学習者の親から日本語を勉強していると精神が落ち着くと言って、休まず続けている学習者がいます。事件数日前には『日本語教育にはこんなメリットがありますよ!』『奥ゆかしい日本語を理解することの素晴らしさを伝えましょう!』と言ったばかり。世界一安全な国だと自負していましたのに…》という。
 ブラジリア日本語モデル校には、安倍元首相の揮毫が飾られている。2014年の来伯の折に寄贈してもらったものだ。
 元首相の事件は日本語教育界にも深刻な影響を与えそうだ。(深)

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