《ブラジル》コロナ死者数平均が再び200人超す=第4の波が顕著に

感染者(上)と死者の週毎の推移(全国保健局長審議会サイトより)

 【既報関連】保健省が新型コロナのワクチン接種の2回目の補強接種の対象を40歳以上に拡げた事でワクチン接種を受けた人の数がまた増え始めたが、新型コロナの感染拡大が続いている。
 6月29日現在の伯国の感染者は3228万2879人で感染率は15万3620人/100万人、新規感染者の7日間平均は5万6021人で、6月25日以降は3月2日に記録した5万1039人を上回っている。
 また、死者は67万1125人で死亡率は3194人/100万人、7日間平均は228人で、3月30日に記録した215人を超えている。死者の7日間平均は6月28日に200人を超えた。
 新規感染者と死者の7日間平均は、4月22日に記録した1万3056人と93人や、5月21日の1万3788人と94人を大幅に上回っており、現在は第4波の最中だ。6月の感染者は29日の段階で126万3841人となり、4月と5月の感染者の倍以上。死者も4449人で、5月より40%多い。
 このような状況は、保健省が非常事態宣言を解除すると発言した4月、あるいは実際に解除した5月あたりから、マスク着用義務の解除やソーシャルディスタンスに関する規制緩和などが進み、ワクチン接種や手指の消毒も含む防疫対策がおろそかにされ始めた事が影響している。
 6月29日付伯字サイトは、感染症の専門家の「予防接種を受けに来る人が減る一方、フェスタやショーなどのイベントが増え、人混みが発生する機会が多くなった」「医療システムが対応しきれない状態に陥るのを防ぐため、防疫対策を再適用する必要がある」といった声を掲載。
 また、ワクチン接種を受ける前に感染した上、3度の接種後に再感染した女性の「最初の感染では高熱に咳、風邪の症状が出た上に嗅覚も失ったが、2度目は完全に無症状」という談話で、ワクチン接種の効用や必要性を訴えている。
 先週あたりからは、州保健局が感染者と死者が何人増えたと報じたとか、感染拡大を受け、接種をと呼びかけているといった報道が増えている。また、教師達が感染して市立校が遠隔授業に切り替えた市も出ている。

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