《ブラジル》全国でサル痘患者5人確認=観察中8人、死亡例は該当しないとの判断

サル痘に感染した4歳女児(not listed, Public domain, via Wikimedia Commons)

 リオ市保健局が15日、同市在住の38歳の男性がサル痘(ヴァリオラ・ドス・マカコス)に感染していることが確認されたと発表したと同日付現地サイトが報じた。
 患者はロンドン在住で、11日に帰国したが、12日に医療機関で診察を受けた。男性が受診したのはオズワルド・クルス財団付属のエヴァンドロ・シャーガス感染症研究所で、別の研究所で検体を解析した結果、14日に感染が判明したという。
 市保健局によると、男性は保健機関の観察下に置かれているが、症状は軽く、自宅で隔離、療養中だという。
 他方、保健省は15日、リオ市での感染者確認と共に、サンパウロ州保健局から3人目のサル痘感染者を確認したという連絡を受けたと発表した。3人目の患者はサンパウロ市在住の31歳の男性で、エミリオ・リバス感染症研究所で入院加療中だという。
 サンパウロ州では9日以降、サンパウロ市とヴィニェード市での感染者発生が確認されていた。
 これにより、国内で確認されたサル痘の患者は、サンパウロ州3人、リオ・グランデ・ド・スル州1人、リオ州1人の計5人となった。保健省によると、それ以外にも8人が観察下に置かれている。
 なお、14日にミナス州保健局がサル痘による死者の可能性があり、調査していると報じられた症例は、サル痘によるものとは考えがたいという判断がなされたという。ただし、死因はまだ解明しておらず、同州保健局が調査中だ。
 サル症は患者との抱擁や性交などの接触行為や呼吸器系分泌物、患者が使用したタオルなど、患者が接触した物に触れても起こる。発熱などの症状が出てから2~3日後に発疹が出始め、症状は軽い事が多いという。特別な治療法はないため、患者を隔離状態に置いて、治癒を待つ必要がある。

★2022年6月14日《ブラジル》サル痘感染者が3人に=サンパウロ州で2人目=リオ・グランデ・ド・スルでも
★2022年6月10日《サンパウロ市》ブラジル初のサル痘患者を確認
★2022年6月8日《ブラジル》サル痘擬似症が7件に=サンパウロ州の症例増える

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