《サンパウロ市》バス会社が24時間スト=市民の足に大きな乱れ

 14日、サンパウロ市で24時間のバスのストが行われ、市民の足に大きな影響が出た。14日付現地サイトが報じている。
 今回のストは組合側が運営会社に対して12・47%の給与調整を求めたが、10%までしか認められなかったために起こった。運行が止まったバス会社は全24社のうちの13社で、713路線、約6500台のバスが車庫に留まった。
 このストは事前に情報が流れていたこともあり、当日になって利用客が驚くケースは多くはなく、多くのバスターミナルがガラガラになった。だが、その分、利用客は地下鉄に流れ、駅は人でごったがえした。運行したバスも、そうした利用客のことを考慮し、通常の運行経路を延長し、地下鉄の駅まで乗客を運ぶなどのサービスを行った。
 また、市もストの影響を緩和するため、番号による乗り入れ規制「ロジージオ」を中止した。
 サンパウロ市のバス公社SPトランスは、「裁判所がピーク時の運行を80%と定めたのに、組合は42%しか運行しなかった」として、裁判所に訴えを起こし、1日あたり5万レアルの罰金を科すことを求める意向だ。
 またリカルド・ヌーネス・サンパウロ市市長も、「権利の乱用だ」として、組合側の行動を批判している。
 このストはバス会社が5月に遡って12・47%調整することを受け入れたため、15時20分に中止されたが、150万人の市民に影響が出た。
 現在、全国ではあらゆる部門で給与闘争が行なわれており、交渉が難航している。13日はボルソナロ大統領が連邦公務員の給与調整を行わないと宣言して物議を醸している。

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