コチア青年連絡協議会=新事務局長に2世の古藤さん=国士舘公園にセンター構想も

来社した本多さん、前田会長、古藤新事務局長
来社した本多さん、前田会長、古藤新事務局長

 コチア青年連絡協議会(前田進会長)の新事務局長に今月から、同協会副会長も兼任している2世の古藤ウイルソン忠志(ただし)さん(48歳)が就任した。同協会では今後、サンパウロ市ピニェイロス区にある事務所を売却し、サンパウロ州サンロッケ市の国士舘公園内にある「コチア青年広場」に拠点となるセンターをつくる構想だという。
 古藤さんはコチア青年子弟で、1998年に島根大学農学部を卒業しており、日本語も堪能。現在、弁護士としてブラジル内で活動するほか、各日系団体の役員なども兼任。コチア青年連絡協議会では副会長も務め、広報SR(社会的責任)・ESG(環境社会管理)担当となっている。
 3日、コチア青年子弟でブラジル茨城県人会長でもある本多泉美(ほんだ・いずみ)さんとともに来社した前田会長は「古藤さんに事務局長になってもらったことで、若い人たちが集まるきっかけにもなる」と期待を寄せる。
 前田会長は、2020年9月に開催される予定だったコチア青年移住65周年記念式典前の同年2月に訪日。外務省、農林水産省、JICA国際協力機構、全国農業協同組合中央会等を表敬訪問し、65周年記念式典は「2世が中心となり、1世が後押しする形で実施する」ことを説明していたという。
 しかし、新型コロナウイルス感染拡大で同式典は中止となり、「2世へのバトンタッチ」の機会を逸した形となった。
 その後、コロナ禍での活動自粛中に前事務局長への給与支払い等で資金も減少。現在、約1万2千レアルしか残金が無い状態だが、古藤新事務局長は「今年の年末までに資金を10万レアルにできるようにしたい」と意気込みを表す。
 一方、前田会長は今後、サンパウロ市ピニェイロス区にある事務所を売却し、サンロッケ市の国士舘公園内「コチア青年広場」に将来の拠点となるセンター構想を進めていく考えを示している。
 また、今年の活動としては、9月下旬に慰霊祭と古希・喜寿・傘寿・米寿の祝いを合わせたイベントを開催するという。
 古藤新事務局長は今後の農業について「地球環境と3次元農業革命の浸透、日本農業の技術移転、6次産業化や農家自体のブランディング(ブランドを作るための活動)など、持続可能な農業を目指す経営戦略を立てていくことが大切です」と指摘する。さらに、コチア青年連絡協議会については、「コチア青年の皆様も今は80歳以上の人が多くなりました。これまで苦労されてきたので、終活を迎えられるにあたって楽しい老後を過ごせるよう支援させていただきたいと思います」と話した。
 今後の当面の連絡先は古藤事務局長(電話11・96457・7815)まで。
 コチア青年連絡協議会の年会費は150レアル。振込先は次の通り。
Banco Bradesco
Agencia=0085-0
Conta Corrente=0255091-1
Cotia Seinen Renraku Kyoguikai
PIX=CNPJ=54.604.327/0001-00

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