《ブラジル》レシフェ大都市圏の死者129人に=北東部水害に支援拡大

レシフェ市で起きた土砂災害の現場で(7日付G1サイトの記事の一部)

 【既報関連】労働者支援評議会(Codefat)が6日、水害に見舞われ、甚大な被害が出たペルナンブコ州とアラゴアス州に住む労働者に対し、失業保険の拡大給付を行う事を決め、7日付連邦官報に掲載したと7日付アジェンシア・ブラジルなどが報じた。
 拡大給付の期間は2カ月で、非常事態宣言を出した市に住んでおり、2021年12月1日~22年5月31日に解雇されて失業保険を受けている労働者は、通常より2カ月長く、失業保険を受ける事ができる。
 ペルナンブコ州レシフェ大都市圏での死者は、7日未明にレシフェ市北部で起きた土砂崩れにより、計129人となった。
 7日の死者は14歳のルーカス・ダニエル君で、午前4時20分頃、丘の上部に設けられた土砂崩れを防ぐための柵が壊れ、土砂に襲われて倒壊した家屋から救出されたが、病院に着いた時には事切れていた。この土砂崩れでは、彼の姉妹と母親、おばを含む負傷者が少なくとも4人出ているが、消防士や隣人の手で救出された。
 同州では7日も洪水や道路の冠水が起きた他、レシフェ市や海岸部など、複数カ所で土砂崩れが生じた。同州では自宅倒壊などで避難所に身を寄せている人が7日現在も1万1千人余りいる。

アラゴアス州の被災地(Portal Oficial do Governo de Estado de Alagoas)

 7日はアラゴアス州でも地盤が緩んで転がり落ちた岩が民家を直撃、1人が死亡するなど、被害が続いている。北東部での強い雨は9日も続く見込みだ。
 なお、通常の失業保険給付は3~5回で、最低支給額は最低賃金(1212レアル)だ。支給対象は正当な理由がなく解雇された正規雇用者や家庭内労働者、職人として登録されている漁師、奴隷労働から救出された人などとなっている。

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