《ブラジル》エレトロブラス株の予約開始=FGTSによる購入希望者に

 【既報関連】エレトロブラスの民営化に向け、勤続期間保障基金(FGTS)を使って同社株を購入する事を希望する人向けの新株式の予約受付が始まると2日付現地サイトが報じた。
 エレトロブラスの民営化は新たな株式の発行と売却によって行われる。新株式の発行・売却により、連邦政府の持ち株比率を最大で45%にして民営化する事は、5月18日に連邦会計検査院(TCU)が承認した。
 TCUによる民営化承認後は新株式の購入にFGTSを使う事も承認されており、3~8日にFGTSを使った株式購入を考えている人からの予約を受け付ける事になった。
 FGTSを使った新株式購入は、銀行またはブローカーを通して行う。最低購入額は200レアルで、FGTSの口座残高の50%までを利用できる。
 FGTSを使って新株式を購入した人がこの株式を売却したい場合は、購入から最低12カ月を経るまで待たなければならない。また、売却後の金は手元には入らず、FGTSの口座に入金される。これはFGTSを使って投資などを行う場合の原則だ。
 FGTSの口座の金を引き出せるのは、退職時や不動産購入時、自然災害や経済危機などで連邦政府が特例を認めた場合などに限られている。
 新株式はFGTSとリンクされた民営化ミューチュアルファンド(FMP―FGTS)を介して購入され、その収益性がエレトロブラスの株式の評価対象となる。この場合の収益率は、FGTSのように年3%といった定率ではなく、評価が下がれば損失を被る可能性もあるが、現在のインフレ率は約12%なので、FGTSにおいて置くよりも有利といえる。

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