ジャパン・ハウス=江戸時代から続く職人技=伝統工芸・組紐展を開催

展示会の様子
展示会の様子

 サンパウロ市ベラビスタ区の日本文化広報施設「ジャパンハウスサンパウロ」は24日から8月28日まで、日本の伝統工芸「組紐」をテーマにした展示会『KUMIHIMO: The Art of Japanese Silk Braiding by DOMYO』を同施設(Av. Paulista 52)にて開催している。入館無料。
 同展では、1652年から組紐を作製販売している「有職組紐道明」の作品や制作用具が展示され、職人が実際に組紐を作っている映像が上映されている。
 23日には関係者向け事前展示会が行われ、「有職組紐道明」の道明葵一郎代表取締役社長が日本から来伯参加した。道明社長は「日本人は昔から細かいところまで作りこむことが好きで、組紐も細かいデザインが組み込まれています。正面から見ると単純なデザインでも、横から見るといろんな色が入っていることが分かります。展示会ではぜひ近くから見て、細かい一本の線の中にいろんなデザインが込められていることを感じてほしいです」と述べた。
 「有職組紐道明」は江戸時代には糸商を生業とし、刀の鞘や束に付ける紐の販売を行ってきた。明治時代に入ると、着物の帯の上から結ぶ帯締、羽織の衿につける羽織紐を販売した。創業から現在まで、自社職人による手染め手組み組紐を製造している。宮内庁や各地の神社、寺院、博物館からの依頼を受け、歴史的な組紐の調査研究と復元も行っている。

最新記事