《ブラジル》継母による凄惨な事件続く=服毒殺人、窓から投げ捨て

シンチア容疑者の弁護士が逮捕は不要と主張していると報じる23日付UOLサイトの記事の一部

 コロナ禍故のストレスの高まりや、それに伴う女性殺人、家庭内暴力の増加がいわれて久しいが、継母による惨い事件も続いていると21~23日付G1サイトなどが報じた。
 その一つは、継子に毒入りの料理を食べさせて殺害したというもので、警察がそれ以外の余罪も捜査しているという。
 リオ市で起きた事件は、継母が注いだ毒入りのフェイジョン(豆料理)を食べたブルーノ・カルバーリョさん(16)が「味がおかしい」といったのに、継母がさらにフェイジョンを注ぎ足したというもので、食後に実の母親を訪ねたブルーノさんは具合が悪くなり、病院に運ばれた。
 病院側は症状から毒を盛られたと判断して胃洗浄を行った上、警察に通報。台所から毒が見つかったため、警察が21日に継母のシンチア・マリアノ・ジアス・カブラル容疑者を殺人未遂の嫌疑で逮捕した。
 警察は事件後、3月に同様の症状を起こして亡くなったブルーノさんの姉のフェルナンダ・カブラルさんも毒殺された可能性があると見、遺体を掘り起こして捜査する意向だ。  
 シンチア容疑者の弁護士は逮捕は不要と主張しているが、警察の捜査では、フェルナンダさん殺害後にシンチア容疑者がフェルナンダさん達の母親のジャネ・カルヴァーリョさんと交わしたメッセージなどから、計画犯罪だった可能性を指摘している。一説では、同容疑者は夫の連れ子達に嫉妬していたとされている。
 もう一つは、23日未明にアラゴアス州で起きた、夫婦喧嘩の最中に6歳の継子を4階(日本でいえば5階)の窓から投げ捨てるという事件だ。
 継母は、夫(被害者の父親)と口論となった際、夫が妻の連れ子の長男を殺すと脅迫した事で激怒した妻が、「息子を殺したら私もあんたの息子を殺してやる」と叫んで、夫の連れ子で6歳の男児を捕まえると、窓から投げ捨てたという。
 だが、夫の供述内容は異なり、妻の連れ子を殺すなどとは言っていないという。夫によると、事件当時、妻はアパートの共用スペースで酔っ払い、隣人と喧嘩になったが、夫が加勢しなかったために立腹して息子を投げ捨てたが、当初は自分の服を投げ捨てたんだなと思っていたという。
 被害者の男児は全身打撲と顔や体への負傷で、午前2時40分頃に州立総合病院に運ばれた。23日午後3時現在の報道では、命に別状はなく、手術も不要だという。児童相談所の担当者によると、被害者の少年とその父親は少年の実母が亡くなったために、8カ月前から継母やその子供達と住み始めていた。

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