オレンジレンジ独占インタビュー=ブラジルでも大人気の秘密聞く=「等身大で曲を作り、ライブする」(2)

 

ボーカル、YAMATOさん(提供写真)
ボーカル、YAMATOさん(提供写真)

オレンジレンジは2001年に結成、02年に「オレンジボール」でインディーズデビュー。そして03年には「キリキリマイ」でメジャーデビューを果たした。
 5枚目のシングル「ミチシルベ 〜a road home〜」でオリコン週間シングルチャートの1位を初獲得してから、13枚目シングル「チャンピオーネ」まで、9作連続で首位を獲得。2000年代を代表するバンドと言える。
 人気アニメやドラマ、映画の主題歌、CMソングなどにも数多く起用され、ブラジルのみならず、世界的にその名を知られている。
 バンド結成当時について、RYOさんは「全くもって海外どころか、沖縄から出ることも想像していなかったです」と振り返る。学生時代に部活動と同じような感覚で、友達同士で音楽を始めたのだと言う。

 メンバー5人の内、中音域ボーカルのHIROKIさん、高音域ボーカルのYAMATOさん、ギターのNAOTOさんと、ベースのYOHさんの4人は同級生で、RYOさんはYOHさんの弟。
 「続けてこれたのは、『きっとあのメンバーは今焦ってるな。だから僕がこう声をかけてあげよう』とか、そういうことをメンバー同士で感じ合って、支え合ってこれたから。それは同じ街で組んだバンド、元々友達だったということが大きいと思いますね」と長く活動してこられた秘訣を語った。
 また、活動を始めてからずっと心がけていることがあるという。

ギター、NAOTOさん
ギター、NAOTOさん

 「等身大で曲を作り、等身大でライブをするということに少し意識を持っていったところはあります。そういう気持ちをお客さんが感じてくれて、親しみやすくなったんじゃないかなと思います。ライブだけじゃなくて、全てのことを素直に等身大でやっていくというのは大切なことだと思うんです。そこが出来ないと、後からどんどん辛くなって来るんじゃないかなって。自分たちの音楽がどんどん色んな人が聞いてくれるようになっていった時に、少し驚きはありました、正直。だけど、『焦らない。今のできることやっていく』ことを繰り返したので、時間が経つにつれて、落ち着きというか、みんなそういうのを持てるようになってきました」と語った。
 2月に新しいEP「OKNW.ep」を発表したばかりのオレンジレンジ。そのコンセプトや制作過程についてなども話してくれた。

2月に発売された新しいEP「OKNW.ep」のジャケット(提供写真)
2月に発売された新しいEP「OKNW.ep」のジャケット(提供写真)

 同作のテーマはタイトル通り「沖縄」で、収録曲はいずれも沖縄にちなんだ曲となっている。1曲目の「Melody」は、沖縄本土復帰50周年がテーマの書き下ろし曲。2曲目の「エバーグリーン」は、沖縄が舞台の映画「ミラクルシティコザ」の主題歌。そして、3曲目の「フイリソシンカ」は、メンバーの母校である北谷高校に提供された沖縄県立北谷高等学校創作エイサーイメージソングだ。EPには各曲インストゥルメンタル版を含めた計6曲が収録されている。
 「今までも沖縄を意識した音楽っていうのはやってきたんですけど、一曲単位だったんですね」と語るRYOさん。作品全体を通じて沖縄を表現するオレンジレンジの新たな試みに、ファンの注目が集まっている。(つづく、城間理花記者)

最新記事