日伯友好病院=新設備導入お披露目式=JICA助成1339万レ受け

新型X線装置室で岡本院長、与儀評議員会副会長、税田会長、桑名総領事、菊地評議員会長、岡本主任、江口所長(左から)
新型X線装置室で岡本院長、与儀評議員会副会長、税田会長、桑名総領事、菊地評議員会長、岡本主任、江口所長(左から)

 「IT(情報技術)を活用した新型医療機器と新人事システム導入を実現」―。サンパウロ日伯援護協会(援協、税田パウロ清七会長)傘下の日伯友好病院への国際協力機構(JICA)助成による新設備導入お披露目式が4月27日午後2時から、サンパウロ市パルケ・ノボムンド区の同病院6階「山本恵一講堂」で開かれた。
 JICAによる同病院への助成金額は、今回対象となった援協傘下8施設の中で最も多い約1339万6千レアル。X線(レントゲン)装置4台の購入をはじめ、ITケーブルの光ファイバーへの変更や医療用画像管理システムサーバー改修のほか、人工知能画像モニター10台の導入など、デジタル技術による新人事システムの再構築を実現させた。
 お披露目式には、来賓の在サンパウロ日本国総領事館の桑名良輔総領事、JICAブラジル事務所の江口雅之所長、戸佐裕美(とさ・ひろみ)副領事をはじめ、税田会長、菊地義治評議員会長ら援協役員及び病院関係者など約30人が出席した。

IT新人事システムが導入された病院現場を視察する一行
IT新人事システムが導入された病院現場を視察する一行

 お披露目式は、援協医療機器コーディネート主任の岡本照彦氏の司会で進行し、同氏の弟である岡本セルジオ病院長が挨拶。この2年間のパンデミックで病院経営も苦しい状況が続いてきた中、今回の日本政府からの資金援助でデジタル化による新型医療機器導入等により、より良い活動が行えることに感謝の気持ちを表した。
 引き続き、援協側で作成した日本政府への感謝のメッセージを伝えるビデオが上映された。その後、税田会長が謝辞を述べ、今回、JICAから援協全体への助成金が約10億円に上ることに触れた上で、「すべての援協関係者を代表して感謝したい」と強調した。
 江口所長に続いて祝辞を述べた桑名総領事は、1988年に当時の礼宮殿下(現秋篠宮皇嗣殿下)とサルネイ大統領を迎えて開院した病院発足の歴史を振り返り、新システムと医療機器導入で援協がさらに活動を広げていくことを期待した。
 その後、岡本主任の案内により、出席者一行は病院内の新設備を視察。今回導入された新型X線装置室前で記念プレートの除幕を行った。
 一行が視察を終えて6階の講堂に戻った後、税田会長から桑野総領事、戸佐副領事、江口JICA所長にそれぞれ感謝状と記念品が贈呈された。
 式の締めくくりは菊地評議員会長が乾杯の音頭を取り、出席者は軽食を取りながら歓談した。

 

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