JICAブラジル=研修体験記集を出版=『ブラジル帰国研修員1万人の証言集』

書籍を中岡ABJICA会長に手渡す江口所長
書籍を中岡ABJICA会長に手渡す江口所長

 国際協力機構(JICA)ブラジル事務所(江口雅之所長)は3月17日、サンパウロ市のサンパウロ州インフラ環境事務局(secretaria do meio ambiente do estado de são paulo)にて、JICA研修体験記集『ブラジル帰国研修員1万人の証言集』の出版記念イベントを開催した。
 JICAは1971年に研修事業を開始し、ブラジルからは約1万2千人が訪日し各分野で研修にあたった。同書では中長期研修を経験した280人の証言がまとめられている。書籍は200冊刷られ、OB会や総領事館、政府関係者を中心に配布される。デジタル版をJICAブラジル事務所サイト内で一般向けに公開する予定だ。

出版された書籍
出版された書籍

 イベントにはJICA研修生OB会(ABJICA)の中岡フラビオ会長をはじめ、ブラジル日本文化福祉協会の石川レナト会長、インフラ環境事務局のルイズ・リカルド・サントロ事務局長、カーザ・ミリタールのロンカット少尉、サンパウロ州政府国際関係アドバイザーのエドアルド・カストロ氏、在サンパウロ日本国総領事館代表者らが参加。林禎二駐ブラジル日本国特命大使や、ブラジル各地のJICA研修生OB会7団体の会長からは祝賀ビデオメッセージが寄せられた。
 挨拶に立った江口所長は、制作関係者へ感謝を述べ、「証言集には、研修生の日本での体験だけでなく、帰国後どのように活用したかも納められています。同書によって彼らの体験が後世に伝わる事を期待します」と語った。
 中岡ABJICA会長は「私は2013年に訪日して北九州で研修事業を受けました。研修は帰国してからが本当の始まりです。研修生は研修で得た知見を母国にしっかりと伝えなければいけません」と述べた。
 イベントでは帰国研修員経験発表も行われ、政府課題別研修の帰国研修員ハモン・サントルノ・レオナルディ氏、日系研修の帰国研修員タティアネ・マユミ・ムロハシ・ニシムラ氏がそれぞれの研修体験を発表した。

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