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《ブラジル》教育省に「偽の学校」疑惑浮上=またしても教育促進基金を悪用=背後にノゲイラ官房長官か

ピアウイ州内の市関係者と保育園建築の交渉の際のノゲイラ氏(右から二番目)(Twitter)

 連邦政府支持派の政治家らを喜ばせるために、教育省が国立教育促進基金(FNDE)の予算額を大きく超える規模の金を新しい学校の建設資金に充てていたこと、それを管轄していたのがシロ・ノゲイラ官房長官(進歩党・PP)であることが明らかになった。10〜12日付現地紙が報じている。
 教育省は3月、福音派のロビイストによる「影の内閣」がFNDEによる援助金を同宗派とつながりのある市に優先的に支払っていた疑惑が報じられ、ミウトン・リベイロ教育相が辞任に追い込まれるスキャンダルが起こったばかり。10日付エスタード紙の報道などで、それに次ぐ疑惑が浮上した。
 それによると、全国では約3500の学校が建設を終えていないのに、新たに2千の学校の建築が行われようとしているという。それも、3500校の建設継続に17億レアルを必要としている状況下、新しい学校の建設には59億レアルが必要だという。FNDEの今年の予算は1億1400万レアルで、計算が合わない。
 だが、上議や下議などはFNDEで資金を確保とふれ回っているという。ゴイアス州のゼ・マリオ下議(民主運動・MDB)はネットのフォロワーに対して「州内の農村地帯の学校建築に693億レアルをFNDEから獲得するのに成功した」と伝えている。だが、実際には3万レアルしか出ておらず、市長たちは「どうやって建てろというんだ」とぼやいているが、残りが今後支払われるかは不明だ。
 また、パラナ州でもウビラタン市のファビオ・ダレッシオ市長が「学校建設費として320万レアル」、トカンチンス州でもヴィセンチーニョ・ジュニオル下議(PP)が「38市に25の学校、12の保育園、三つのスポーツ教室を開くために2億900万レアルをFNDEで得た」と語っている。現状では前者で5千レアル、後者でも540万レアルしか払われていない。
 また、あと8カ月でボルソナロ政権が終わるという状況なのに、これら2千校の建設資金は3・8%しか払われていない。こうした状況から、「エスコーラ・フェイク(嘘の学校)」との名で同件に関する報道が盛んに行われ始めている。
 メディアによると、FNDEを管轄しているのはシロ・ノゲイラ官房長官だ。同氏はボルソナロ大統領が中道勢力「セントロン」を味方につける路線に方向転換した時から、政局運営の重要なカギを握っているセントロン最大党のPPの党首だ。だが、先週は連邦警察が食肉大手J&Fから800万レアルの収賄を受けたとの報告書を最高裁に提出するなど、以前から汚職疑惑を持たれている人物でもある。
 12日付エスタード紙によると、ノゲイラ氏のお膝元のピアウイ州では52の「偽の学校」の開校が予定される一方、99校の建設工事が止まったままになっているという。
 野党側は一斉にこの疑惑に対する批判を行い始めており、「連邦政府による支持取り付けのためのバラマキ」「未完成のままで落成式をやり、キャンペーンにするつもり」などの声が上がっている。

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