眞子様ご来訪の記録を刻む=アラサツーバ文協90年史で

アラサツーバ文協90周年記念誌
アラサツーバ文協90周年記念誌

 ノロエステ連合日伯文化協会は、20日にアラサツーバ市で行った定期総会で、アラサツーバ日伯文化協会90周年記念誌『Visita da Princesa MAKO, do Japão, a Araçatuba』(眞子さまご訪問―日本からアラサツーバへ、ポ語)を傘下団体に配布した。
 アラサツーバ文協は、2018年に会創立90周年を迎えた。18年は日本移民110周年でもあり、秋篠宮眞子さま(当時)がご来伯され、アラサツーバ市を訪問された。記念誌の表紙にはその際の写真が使用されている。全230ページ中、最初の19~33ページまでが110周年記念で眞子さまがご訪問された際の写真やあいさつ文を載せている。
 その後のページには、日本移民50周年から10年ごとに行われた周年行事の様子や、同地文協90周年までどのような出来事があり、いかにお祝いをしたかがまとめられている。同地入植の歴史や婦人部をはじめ各部署の活動、日系宗教団体の紹介、人物伝など内容は多岐に渡り書かれている。
 90周年当時にアラサツーバ文協の会長だった白石一資さん(ノロエステ連合元会長)に出版の動機を尋ねると「日本移民50周年の時、三笠宮殿下ご夫妻はリンスをご訪問されましたが、アラサツーバには来られませんでした。それ以来ノロエステ地方を訪れる皇族はおられず、110周年で眞子さまが初めてアラサツーバに来てくれました。アラサツーバはノロエステの中心都市です。この歴史を忘れてはいけない。しっかりと心に刻まないといけないということで、この本の編纂を企画しました」を振り返った。
 宮坂國人財団の資金協力を得て、1年半がかりで編纂され、2020年に1千部を刊行した。すでに会員には無料配布したが、パンデミックが始まったためノロエステ連合傘下団体への配布が遅れ、2年ぶりに開催された今総会で配布した。

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