《サンパウロ市》鳥取砂丘句会が再開=初参加者も交え和気藹々

再会した句会の様子
再会した句会の様子

 鳥取砂丘句会(小斎棹子主宰)が7日、サンパウロ市サウーデ区の鳥取交流センターで2年ぶりの句会を開催した。11人が参加し、会場に句友が現れる度に笑顔で出迎え、再会を喜んだ。
 句会冒頭では昨年亡くなった前主宰者の星野瞳さんや小村広江さんらへ黙祷が捧げられた。参加者11人の内、3人が初参加者で、主宰の小斎棹子さんは「初参加者のおかげで会に活気が出て、頑張ろうという気力が湧いてきました。『良い句に出会えた』と思える句会にしましょう」と挨拶した。
 句会は、秋の季題を用いた8句を短冊に書いて無記名で提出し、参加者がそれぞれ気に入った10句と特選句1句を選出する形式で行われた。集計の結果、最多点数33点を小斎さんが、続く22点を西谷律子さんが集めた。
 今回初参加した山本郁香さん(熊本県出身、81歳)は、2年前から文協主催の全伯俳句紙上大会に参加しはじめ、2年連続で入選。「良い機会だから」と鳥取砂丘句会の西谷さんに誘われ参加した。「句会は、参加する前は窮屈そうな印象を持っていましたが、とても楽しかったです。俳句についてはまだまだ分からないことだらけですが」と笑顔で句会の感想を語った。
 サビア句会代表の広瀬芳山さん(神奈川県出身、78歳)と同句会の久保一光さん(本名=ルシオ、2世、72)も初参加した。久保さんは「2年ぶりの再開と聞き、お祝いと勉強のために参加しました」と話し、広瀬さんは「棹子さんの選は独自の観点から生み出されるので勉強になります」と語った。
 同句会は約40年前に故・星野瞳さんや故・西谷博さん(第6代ブラジル鳥取県人会会長)が立ち上げた。当初は50人ほどが参加していたが、現在は高齢化によって参加者が減少し、約15人で活動している。

最新記事