《ブラジル》夫婦喧嘩で服に火をつけ妻に抱きつく=アルコールジェル浴びた上で

31歳の男性が自分の衣服に火をつけ、妻に抱きついたと報じる21日テーラ・サイトの記事の一部

 新型コロナの防疫対策で70度の液体アルコールやアルコールジェルを用意している家庭が増えたが、21日未明、妻との口論の後、アルコールジェルなどを浴びせられた男性が、自らの衣服に火をつけ、妻に抱きついて火達磨になるという事件が起きた。23日付現地サイトや新聞が報じた。
 事件が起きたのはミナス・ジェライス州ゴヴェルナドール・ヴァラダーレス市郊外のジャルジン・アリセ区で、大やけどをして病院に運ばれたのは31歳と28歳の夫婦だ。
 警察によると、二人はこの日、酒を飲みながら過ごすうちに口論となった。夫が「火をつけてやる」と脅し続けた後に横たわったため、妻が夫の体にアルコールジェルとアンモニアをかけたという。
 夫はすぐに起き上がり、さらに多くのアルコールジェルを衣服に塗りつけるとマッチを手に妻を脅迫。「俺には本当にやる勇気なんかないと思っているんだろう」と言うと、マッチを擦り、衣服に火をつけた後、妻に抱きついた。
 隣人からの通報で駆けつけた警察は、庭先で倒れたまま水を浴び、火傷の痛みを和らげようとしている夫と、家の中で火傷の痛みに耐えていた妻を保護して病院に運んだ。

 夫は入院加療中だが、妻は治療後に自宅に戻った。7歳の男児と生後11カ月の赤ちゃんは、いとこの家に引き取られたという。
 70度のアルコールやアルコールジェルは可燃性が高く、コロナ禍以前はスーパーなどの一般商店での販売が禁じられていた。新型コロナの感染予防策としての消毒用に用いられるようになった事で、様々な事故も起きている。
 そのひとつは、13日に大火傷を負い、死亡した、サンパウロ州サンカエタノのサッカーチーム所属のサッカー選手ダニエル・アサフィ・ロドリゲス・デ・アルーダ(14)だ。
 ダニエルは同州サントス在住で、サッカーチームのサントス元選手で、現在はサンカエタノ監督のアクセル・ロドリゲス・アルーダの息子だ。
 この日は、父達と共にフェスタに参加していたが、フォンデュなどに使う器具を使って食べ物を温めようとした際、ガス代わりにアルコールジェルを使ったために器具が爆発。大火傷を負った。
 現場にいた人達は皆、病院に運ばれたが、アクセルらは軽傷で、すぐに退院許可が出た。だが、ダニエルは重傷で入院。22日にサンカエタノ関係者が、ダニエルが死亡した事を明らかにした。 

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